ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ元気いっぱい
第531号
2020/07/03(Fri)
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▼今週の目次▼
[1] ムロさんの応援:==「コロナ失業の中年子世代が実家で介護を始める日」~家族介護専従者給付金創設の提案~ ==
[2] 注目のニュース
[3] 連載のお知らせ
[4] ニッチな編集後記


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■ ムロさんの応援 

==「コロナ失業の中年子世代が実家で介護を始める日」~家族介護専従者給付金創設の提案~ ==

 今から20年前のさらにその前、日本の家族に美徳として強いられてきたのが「家族(身内)での介護」でした。それは子育てや看護もでした。家柄が重んじられ、「イエ意識」は日本人の価値判断の重要なファクターでした。かつて家族が「社会保障の含み資産」といえたのは「三世代同居」が当たり前だったからでした。

 やがて核家族化が急速に進み、大家族は内側から壊れました。
 しかし妻や嫁による介護はずっと行われていたのです。

 介護保険で叫ばれた「介護の社会化」は旧来のイエ制度への女性たちの「NO」であり、女性の社会進出を促す推進役ともなりました。

 20年が経過し介護サービスを利用することを「恥」とする意識もかなり減りました。朝夕、街中をにぎやかなデザインのデイサービスの送迎車が走るのもよくある風景になりました。

 しかしあいかわらず家族介護は減ってはいません。家族介護の軽減のために「合間」に介護サービスが介入している、それが実態だからです。そこで問題になるのが「仕事との両立」でした。
 そこに襲ったのがコロナ禍。リモートワークで自宅にいられるので介護との両立はOKになったので朗報だったかもしれません。ところがデイサービスが休業し、やっていても本人は感染リスクから利用したくないと言い張ると、結果的に「24時間家族介護」が日常になったという声もあります。

 深刻なのはコロナリストラやコロナ倒産による「大失業時代」が40代~50代の子世代を直撃しています。リーマンショックとは比較にならない不況が日本を覆いつくすと危惧する識者もいます。飲食や買物の消費が陰り、なにより輸出関連は大打撃です。
 まさにグローバル経済がコロナショックで麻痺しています。

 コロナ失業が深刻なのは再就職先がまったくないこと。会社や店舗も事業継続が見込めないのに求人ができるわけありません。 
では、住宅ローンや月々の家賃、生活費にいきづまった子世代が戻るところ、それはどこか?それは実家です。年老いた要介護の親たちが暮らす終の住処にニッチもさっちもいかなくなった中年期の子どもたちが駆け込むのです。
 たとえ親のどちらかが施設に入所していても、子世代が有料老人ホームやGHの月々の費用を負担していたら、すぐにお金はショートするでしょう。倒産や自主休業もあるかもしれません。
すると親は実家に戻ってきて「同居」がスタートします。

 コロナ失業で無収入となった中年子世代がはじめる同居介護はどのような様相になるのでしょう。介護負担を軽減したいと思っても、デイサービスの受入れ拒否と自主廃業の流れ、ヘルパーの高齢化と成り手不足の勢いは止まりません。介護インフラのドミノ倒しがはじまっています。

 20年後、「家族(中年子世代)での介護」がブーメランのようにいまに戻ってくると誰が予測したでしょう。
 家族介護を介護保険サービスのインフラと位置づけませんか?
 私は在宅介護の成り手不足と就労支援、新たな介護人材の育成にもつながる「家族介護専従者給付金」を提案します。


■ 注目のニュース

1.介護デジタル化、加速化を~文書負担軽減など前倒し~

 政府は22日、経済財政諮問会議を開き、骨太の方針とポスト・コロナ時代の医療・介護のあり方について議論した。安倍晋三首相は、「医療・介護のデジタル化を進めていくことは、感染症の第2波の到来など、今後あり得る危機に備えるためにも極めて重要」と指摘し、加藤勝信厚労相に対して取り組みをさらに加速化するよう求めた。

2.1回10分未満の運動も介護予防に効果~家事労働も有効~

 福岡工業大学社会環境学科の楢崎兼司教授は、福岡県糟屋郡篠栗町において九州大学と共同で行っている、生活因子と要介護リスクの関連を調べる「篠栗元気もん調査」で、1回10分未満の身体活動でも積み重ねることで高齢者の介護予防効果をもたらす可能性を明らかにした。楢崎教授らは、2011年時点で65歳以上だった1678人を対象に、その後6年間、運動と要介護認定との関連を調査した。 


★ 新連載のおしらせ!!!

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◇ 編集後記

 梅雨時のマスクの息苦しさはひと一倍です(>_<)。先日、慎重派であり発言にしっかり責任を持つips細胞の山中伸弥教授が「ワクチンは5年あればなんとかなるでしょう」とTV番組で話されていてちょっと安心。いまマスクコミュニケーションという言葉が。つまりマスクをしていると表情・口元が見えないので感情が伝わりにくい悩みが増えているとか。「声のトーンは2度高めにゆっくりと話す。身振りは5倍をイメージし、笑顔をつくるためにマスク下でも歯を8本見せるぐらいに口角を上げましょう」とのアドバイスが。思わず鏡でやってみて納得しました(^^;)。<ムロ>


※モチベーションアップについてさらに深めたい方へ
「折れない心を育てるケアマネ・福祉職のためのモチベーションマネジメント」 
⇒ http://caretown.com/write/index.shtml#bo01

中央法規出版 
⇒ https://www.chuohoki.co.jp/products/welfare/8109/



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ケアタウン総合研究所:http://www.facebook.com/caretown.jp

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )






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