ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ元気いっぱい
第516号
2018/09/28(Fri)
http://caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの兆し:「ゆとり世代」という希望〜新しい日本人の誕生か〜
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「駆け込み寺」
[4] 「すぐ死ぬんだもの」(西舘牧子:講談社 定価1,600円+税)
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

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■ ムロさんの兆し

===「ゆとり世代」という希望〜新しい日本人の誕生か〜===

 ここ半年あまりのスポーツ界の不祥事には驚くばかりのことが続きます。ラグビー界にはじまり、ボクシング界、そして体操界などなど。一方、目を見はる活躍も当然あります。陸上界の短距離リレー4人組にはじまり、エンジェルスの大谷、さらにはテニス界の大坂なおみ・・・

 ここに共通するのは「物怖じ」をしない彼らの精神力です。
 これは練習で鍛えられたものなのかとフト思いました。もしそうなら日本風の「どこか必死さ」があったりします。しかし、そうでもない。大谷などのアスリートたちの勝利会見は、どこか飄々としてユーモアな印象さえ与えます。
 一方、ラグビーやボクシングの不正を告発した彼らには必死さというより、毅然とした人としての風格を感じさせます。

 私なりに想像したのが「ゆとり世代」という共通点です。
 つまり、この世代は「ゆとり教育」を受けた世代なのです。厳密には2002年度から2010年度までの学校教育の数年間〜全期間で受けた世代のこと。1987年生まれ〜2004年生まれとなります。
 特に1987〜1996年生まれはゆとり教育を色濃く受け、現在の年齢では12〜29歳となっています。

 いまのアスリートたちとドンピシャです。

 とかく、競争意識が低い、コミュニケーションが苦手などなどと揶揄されますが、私はかれらの特徴の1つに「個々を尊重する」意識の高さを感じます。それは「自分の考え」へのこだわりの強さの裏返しともいえます。つまり組織の力への「忖度」など意識しない分、「おかしいことはおかしい」と堂々と言える毅然さと鈍感さ?(KY感)を持ち合わせています。

 第2は「外人病」とならない心の気質をつくりあげている点です。これまでの日本人には欧米人を格上にみる(アジア系を格下にみる?)意識があり、オリンピックやワールドカップ、大リーグなどの世界のここ一番で力が発揮できませんでした。
 ところがどうでしょう。インターネットの発達のおかげもあるでしょうが、世界とつながっている感がはんぱない。臆病にならない、まったく動じないフラット感はすばらしいものがあります。

 ゆとり世代の上はプレッシャー世代、下の世代は脱ゆとり世代といわれます。団塊世代は戦前の因習やシステムを力づくで壊していきました。団塊ジュニア世代も似たり寄ったりです。
 ゆとり世代は競争でなく協調という「柔らかい感性」を持った日本人たちです。彼らが30代〜50代のステップごとにどのような日本を作り上げていくか、まんざら悪いことばかりではないのでは、と期待しています。


■ 最新業界ニュース

1.ケアマネ受験者が激減 全国軒並み前年比3〜5割に
           
 今年10月14日に行われる第21回介護支援専門員実務研修受講試験の受験申込者が全国的に前年の3〜5割程度にとどまることが、各都道府県への本紙の調べで分かった。国家資格のない状態での業務が受験に必要な実務経験として認められなくなったこと、つまりヘルパー排除が影響したと言える。試験実施機関の担当者は「想定以上の減少幅」と驚きを隠さない。

2.福祉用具レンタル大手を傘下に 学研HD 居室数では業界4位に
 
 学研ホールディングス(品川区、宮原博明社長)は5日、日本政策投資銀行との共同投資により認知症グループホームを全国展開しているメディカル・ケア・サービス(MCS、さいたま市、山本教雄社長)の全株を取得したことを発表した。サ高住を展開するグループの学研ココファンとあわせると提供居室数は1万1883室となり有料老人ホーム・高齢者住宅業界で第4位になるという。記者会見では、認知症ケアのノウハウをもつMCSがグループ入りすることで強いシナジーが得られ、学研版地域包括ケアの強化・拡大につながると強調した。

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 最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載し
 ています。シルバー新報 ウェブサイト→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「駆け込み寺!」

「地域ケア個別会議ですが、90分もかけているのに、事例検討会のようになってしまい対応策の話し合いまでたどりつけません。」
(M.Hさん 主任CM歴6年 地域包括歴2年 女性)

【ムロさんの助言】
 その悩み、よく聞きますね。取り上げるテーマが深刻で複雑なので、ケースの全体像を把握するだけでも時間がかかりがちになります。それと参加者や助言者の認識が一致しなければ対応策を話し合えないという思い込みもあります。しかし時間の制約があります。ならば事前に全体像の読み込んでおき、疑問を埋め合わせる質問だけにするという方法があります。また状況把握の時間は15分程度にして、「対応策の話し合いのなかで、疑問点があればそのつど質問していただければと思います」と先に進めるのも1つです。状況把握の話し合いで注意したいのは「問題点」ばかりをあげること。強み・長所・可能性も大切な事実です。しっかりと上げておくと対応策の話し合いにスムーズに移れるでしょう。

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■ ムロさんの本棚から

「すぐ死ぬんだから」(西舘牧子:講談社 定価1,600円+税)

【ムロさんの書評】
 前著の「終わった人」が定年男性のはかなさと脆さを描いた本とするなら、今作はおひとり様となった女性の人生復活劇です。78歳の忍(おし)ハナは夫・岩造と営んでいた酒店を息子雪男に譲り、二人で隠居生活をしています。人間60代以上になったら実年齢に見られない努力をするべきだ、という信条を持つハナはつねに入念チェック。美しさと若々しさに岩造は「ハナと結婚してよかった」が口癖です。だが、岩造が倒れあっけなく死んだところから、思わぬ人生の変転が待ち受けています。なんと外に子どもがいたのです。どうすれば品格のある老後を迎えられるのかがテーマ。西舘牧子の毒舌ぶりに男として怖さを感じながら(^_^;)、いっきに読んだ小説。おススメです(^-^)

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★今週のおしらせ

◎中央法規:月刊ケアマネジャー9月号高室流自分の磨き方入門
└→「語彙力」(Vol.6)



◇ 編集後記

 今年の夏は西日本豪雨に生命さえ危ぶまれる猛暑、そして北海道胆振地方地震・・・まさに地球温暖化という不都合な真実に追い打ちをかける自然災害の連続でした。明るい話題の1つがプロテニス界の新星:大坂なおみ選手の優勝です。その力強いサーブや精神力もさることながら、はじめに戸惑いを感じてしまったのがその第一印象。父がハイチ、母が日本というハーフ(いまはダブルと言うことも)。日本語はたどたどしく英語のほうが達者。なぜなら、ほとんどアメリカ育ちで国籍が日本ということだけ。目元などは日本人っぽいですが、見た目はいわゆるガイジンです。祖父が北海道釧路で、日本ラブの気持ちはとっても伝わってきます。ハーフの人がアスリートや芸人、タレントで大活躍をしています。しかし幼少期や子ども時代はなんらかの偏見や差別に苦しんだ時期があると聞きます。かれらがグローバルで新しい感覚と感性を持つ日本人のモデルとなっていくのではと、とても期待しています。<ムロ>

個人: http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro
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編集及び発行責任者:S.Takamuro
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