ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ元気いっぱい
第489号
2017/08/03(Thu)
http://caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんのやれやれ!:丁寧に話せばいいってもんじゃない〜政治家さんたちの言葉づかい考〜    
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「駆け込み寺」
[4] 「演じてみよう、つくってみよう紙芝居」(長野秀子編:石風社 定価1300円+税)
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

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│日 時│8月26日(土)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ 
http://caretown.com/tokyo/kaigiryoku2908.shtml

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■ ムロさんのやれやれ

===丁寧に話せばいいってもんじゃない〜政治家さんたちの言葉づかい考〜===

 研修会の場で「敬語の使い方」をお話しする機会があります。介護現場や相談援助職のみなさんの言葉づかいが時折気になるから。それは「親しさ」はとてもいいのですが「なれなれしさ」一歩手前という言葉づかいに接するからです。もちろん悪気があってやっているわけではないのはご承知の通り。しかし悪気がないからタチが悪い(^^;)。・・・それは気づかないからです(>_<)。

 敬語には「相手を尊重する」という関係性が表れます。わかりやすいのが「年上」ですね。格上もあります。つまり30代の医師に50代の患者や専門職が敬語を使うというもの。これは儒教をゆるやかに受け入れた日本人の美徳です。
 それと初対面は敬語が無難。親しくなれば「友達ことば」もOKでしょう。でも利用者(家族)とは親しくなっても敬語が基本。・・・まさに「関係性」をあらわす独特のツールを使いこなさない手はありません。

 そこで気になるのが近頃の政治家さんたちの言い方。とにかく「バカ?丁寧語」が多すぎる。敬語に「謙譲語」という言い方があります。自分をわざと下げて相手を立てるという表現です。これを野党の議員さんもけっこうやらかします。たとえば・・・
 「〇〇大臣がおっしゃられた〇〇の件につきましてご質問をさせていただきます」→「〇〇大臣が発言した件について質問致します」
 これで十分でしょう。追及する側なのですから・・・多分、メディアで全国に配信されているので余計に気にしているのでは、と思います。

 その筆頭が安〇首相。なかなかの知恵者です。敬語は言い回しが長いので答弁時間をムダに消費できることと本筋からそらすこともできます。それと追及側に必要以上に謙譲語を使うことで「私はこんなに持ち上げているのになんという言い方をするの?」と印象操作をしています。それはそれは見事です。

 それと「慇懃(いんぎん)無礼」という言葉があります。本音とは裏腹に、しきりに丁寧な言葉や扱いをするというもの。その心の奥底には自分を下げているようで相手を見下す腹黒さがあるといいます。
 その最たるものは「選挙演説」といってはブラックすぎるでしょうか。「清き一票」といっておきながら「当選すればこっちのもん」と、たとえスキャンダルにまみれようと議席は手放さない・・・N川議員の謙譲語まみれの釈明会見の白々しさは最たるもの。バカ丁寧語を使えばいいってもんじゃないです。

 敬語表現は大切ですが、心がこもっていなければ「ただの美辞麗句」です。
 むしろ「空疎な距離感」が伝わり、関係は遠のくことになります。
 まずは世間で耳にする敬語に敏感になることからはじめましょう(^.^)。
 

■ 最新業界ニュース

1.「自立支援」エビデンスで決着〜報酬への反映提案を〜(厚労省)

 来年度の報酬改定で自立支援の取り組が進むようにインセンティブをつけることが検討課題に上がっている。ただ、現状では、「自立」の定義も、何をもって成果とみるかもさまざまな考えがある。このため、厚労省はエビデンスのある介入方法を公募することにした。研究として行われたものだけでなく、専門家個人の意見を根拠とする提案も幅広く受け付けるという。

2.地域密着型サービス、人材確保が参入の課題〜訪問・通所でも不足〜(東京都)
 2018年度から3年間の第7期高齢者保健福祉計画の策定に向け、東京都は6月から策定委員会を開催している。計画では3年間で必要なサービス量などを見込むが、それに見合う人材確保が最大の課題だ。24日に開かれた第2回の委員会では、人材確保に苦しむ小規模多機能型や定期巡回・随時対応型などの地域密着型サービス、人が確保できず事業所を廃止する訪問介護や通所介護などの現状が報告された。

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 最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載し
 ています。シルバー新報 ウェブサイト→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「駆け込み寺!」

 「更新ケースのケアプランを作る際のことです。モニタリングを行い作成するのですが、良い面でなく“悪い面、悪いところ”視点になってしまいます。」
(K.Iさん 女性 特養 介護支援専門員 生活相談員 ケアマネ歴10年)

【ムロさんの助言】
 良い面でなく悪い面ばかりに目が行く・・・よく相談される悩みです。これって「できないところ」をアセスメントで抽出して、そこをサポートしようという「固まりきったパターン」からくるからでしょうね。2000年にICF(国際生活機能分類)が日本に導入され、プラス面(強み)を大切にする、障がいそのものでなく生活機能をみるとなっても現場はなかなかそうはなっていません。できない事探し・困り事探しばかりに汲々となってしまうと利用者はとっても否定的になります。「良いこと探し」で自己肯定感を上げ、さらに「できるようになること」をいっしょに考えてはどうでしょう。短所は長所でカバーする、まさにこれですよね(^.^)。

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■ ムロさんの本棚から

「演じてみよう、つくってみよう紙芝居」(長野秀子編:石風社 定価1300円+税)

【ムロさんの書評】
 介護現場でも大人気になっている紙芝居。なんと世界中でもうなぎのぼりだとも。紙芝居の魅力は観るだけでなく、自分で演じてつくってみると、そのオモシロさがグンと深まるとも。声の出し方、間の取り方から、ラフ画から脚本のつくり方まで初心者でも仕上がるように書かれています。下手な絵だって「いい味」になるのが紙芝居。施設で利用者向けだけでなく子どもたち相手に作ってみてはいかがでしょうか?あたらしい自分の魅力づくりにもいいかもしれません。(^.^)

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★ 東京スクールのご案内

≪場 所≫新宿御苑前駅 研修会場(ルネ新宿御苑タワー2階)
≪申込み≫ホームページより→ http://caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒ケアマネジメントの学校(4) 「自立(自律)」を支えるチームプランニングと事業所内カンファレンス〜自助・互助・共助・公助と生活支援サービスのプランニング〜(定員15名限定 残席7名)
│日 時│8月27日(日)10:30〜17:00 
│詳 細│WEBにて→http://caretown.com/tokyo/caremanage2908.shtml

⇒ケアマネジメントの学校(5) 多職種連携とチームケアをめざすコーディネート〜介護・医療・生活支援と身内資源・近隣近所の調整と交渉〜(定員15名限定)
│日 時│9月17日(日)10:30〜17:00 
│詳 細│WEBにて→http://caretown.com/tokyo/caremanage2909.shtml


★ 今週のおしらせ

◎中央法規『けあサポ』ブログ
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」
└→「連載:ライフの関係づくりに相談援助技術を活用する」(第501話)
URL:http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro/29077

◎中央法規 月刊ケアマネジャー8月号高室流ケアマネジャーの働き方改革
└→「趣味(楽しみ)がワークとライフを充実させる」(Vol.5)


◇ 編集後記

 先週末は3日間、高知県は宿毛(すくも)市と四万十市にいました。それなりに暑いとは覚悟していましたが、特急を降りると「そこはマニラ!」でした。25年前に10日間ほどフィリピンのマニラに滞在することがあり(観光ではなく。念のため)、その時のウンザリするような湿度の高い暑さを思い出した次第です。「こんな暑さは初めてです」とNさん。「これでは自宅で熱中症になる方が多くなるでしょうね」と話題に。台風の進路もウロウロして日本全国がゲリラ豪雨状態です。水害に地震となれば・・・気が抜けない夏です(>_<)<ムロ>


個人:http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro
ケアタウン総合研究所:http://www.facebook.com/caretown.jp


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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )




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