ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ元気いっぱい
第485号
2017/06/08(Thu)
http://caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの警鐘!「長くひきこもる人たち〜“ゆるい社会的居場所”づくりの試み〜」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「駆け込み寺」
[4] 「不機嫌な長男・長女、無責任な末っ子たち」(五百田達成著:Discover 1300円+税)
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

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│日 時│8月26日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://caretown.com/tokyo/kaigiryoku2908.shtml

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■ ムロさんの警鐘!

===「長くひきこもる人たち〜“ゆるい社会的居場所”づくりの試み〜」===

 「引きこもり」が社会問題化して15年以上が経過しました。厚生労働省は「学校や職場に行かず、交遊もほぼなく、半年以上家庭に居続ける状態」と定義しています。
 内閣府の調査では推計54万人(2016年8月調査)。6年前の調査から15万人減というのも調査対象が15〜39歳の「若者層」に限定されているから。つまり、この6年間で40歳以上となった「ひきこもり層」はカウントされていないわけです。一方、朝日新聞によると山梨県の民生委員の聞き取りでは、ひきこもりの6割以上が40代以上とのことです。

 全国引きこもり家族会連合会の調査では、平均年齢が2004年は27.6歳だったのに、今年は33.5歳に一気に上がりました。引きこもっている期間は平均7.5年から10.8年に延びています。

 深刻なのは一度社会に出てからひきこもる中高年層の存在です。支援は児童・若者と比べて手薄です。生活困窮者自立支援法がスタートしましたが、日本社会の「自己責任論」と「家族の責任論」が本人と家族を「家庭内のひきこもり」にさらに拍車をかけているのが実情です。
 日本以上の学歴社会の韓国では、ドロップアウトした若者はひきこもらず家出して路上生活にいたるので、アウトリーチしやすく一時保護のシェルターが一定の役割を担っているようです。

 キャリアを積むこともなく40歳〜50歳となり、親の年金頼みの生活もやがて親が亡くなると「無収入層」となる「生活保護予備軍」ともいえます。
 では無理やり職業訓練をして就職はできても長続きはせず、さらに傷を抱いてひきこもるという人が多いとも。それをビジネスとして大金を親に払わせて、実際はアパートに集団で住まわせるだけという悪徳業者もいます。

 一方で、本人の価値に寄り添い、気長に腰を据えて関わる「ゆるい社会的居場所」づくりのグループが生まれています。
 ひきこもる人は「社会的損失」かもしれません。
 しかしちょっと表現をかえて、実は力も可能性もある、価値ある「もったいない人たち」と考えてはどうでしょう。
 社会的に担える役割探しを伴走型でする・・・まさにこれから求められているスタイルではないでしょうか。


■ 最新業界ニュース

1.「こども保険」創設も視野 〜医療保険料に上乗せ〜(自民党) 

 自民党の「人生100年時代の制度設計特命委員会」(委員長=茂木敏充政調会長)は5月29日、「こども保険」の創設も視野に入れた中間報告を安倍晋三首相に提出した。骨太の方針2016に盛り込むことを目指している。全世代が負担するかたちにするには、医療・介護保険料に併せて徴収する道もあるなどさまざまな可能性を検討している。

2.サ高住補助事業、1カ月遅れ受付開始 〜狭い住戸切り下げ〜(国交省)

 国土交通省は5月29日、サービス付き高齢者向け住宅の補助申請受付を開始した。昨年末に国交省が発表した通り、25平方メートル未満の狭い住戸の補助金上限額の切り下げ、高額家賃の住戸や華美・過大な設備を補助対象外とするなどの変更点がある。運営情報の公開も必須要件だ。

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 最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載し
 ています。シルバー新報 ウェブサイト→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「駆け込み寺!」

「ケアマネジャーの会話で気になるのが“〇〇さん、認知なんだよね”という言い回しです。認知といわずに認知症の症状があると言いましょうと言いたいのに言いそびれています」  (K.Mさん ケアマネ歴7年目 S県S市)

【ムロさんの助言】
 「専門用語を短縮でいうのはいわゆるスラングともいえます。スラングとは公の場では話すにははばかられる言葉を隠語・略語・短縮語にしたもの。犯罪、薬物、性、差別、暴力で使われることが多く、ある特定の集団のメンバーだとわかる「リトマス試験紙」のようなものといいます。「ニンチ」ということでちょっと専門家気取り、通な気分になっているなら残念ですね。困ったことに無意識で使っていたりすると家族の前でも平気で言っていることに。どのような言い換えがいいか、どのような表現がいいかを話し合ってみましょう。ちなみに「マジで〜、うざい〜」なんて表現もスラングです(^^;)。

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■ ムロさんの本棚から

「不機嫌な長男・長女、無責任な末っ子たち」
(五百田達成著:Discover 1300円+税)

【ムロさんの書評】
 35万部読まれた「察しない男、説明しない女」の五百田の本。本書はきょうだい型を4つに分類。長男長女は「きまじめな王様・女王様」、中間子は「永遠の思春期」、末っ子は「したたかなアイドル」、一人っ子は「マイペースな天才肌」と規定します。なんとなくのあるある話を1つご紹介。叱られると、長子は「自分が悪かったと反省する」、末っ子は「自分のせいじゃないと開き直る」、中間子は「なんで自分だけがといじける」、一人っ子は「・・・!」とパニックになる。いかがしょうか?(^^;)家族アセスメントにも役に立つエピソードがてんこ盛りです。

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★ 東京スクールのご案内

≪場 所≫新宿御苑前駅 研修会場(ルネ新宿御苑タワー2階)
≪申込み≫ホームページより→ http://caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒シリーズ(2) 初回訪問・インテーク・意向(不安)のヒヤリング〜新規ケースと更新ケースの引継ぎの勘所(定員15名限定 残席4名)
│日 時│6月18日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://caretown.com/tokyo/caremanage2906.shtml

⇒シリーズ(3)「本人らしさ」に着目したアセスメントの勘所〜ICFの視点で行う「ADL、IADL、CADL」分析と家族アセスメント〜(定員15名限定)
│日 時│7月16日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://caretown.com/tokyo/caremanage2907.shtml

⇒シリーズ(4)「自立(自律)」を支えるチームプランニングと事業所内カンファレンス〜自助・互助・共助・公助と生活支援サービスのプランニング〜
(定員15名限定)
│日 時│8月27日(日)10:30〜17:00 
│詳 細│WEBにて→ http://caretown.com/tokyo/caremanage2908.shtml


★ 今週のおしらせ

◎中央法規『けあサポ』ブログ
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」
└→「ワークとライフの2つの顔の使い分けで人脈は一気に広がる」
(第499話)
URL:http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro/28028

◎中央法規 月刊ケアマネジャー6月号高室流ケアマネジャーの働き方改革
└→「ワークとライフの人脈をクロスオーバーする」(Vol.3)


◇ 編集後記

 籠池学園問題といい加計学園問題といい、「あるはずのない文書」があとから出てきているのに「あるはずがないから“ない”」と言い張るとは・・・官僚言葉で言い回しを工夫しても本音はバレバレ。ロッキード事件で「記憶にございません」を連呼した児玉Y士雄、小澤K治両名のほうが妙に潔く懐かしく思えます。国会議員の質の低下が言われて久しいですが、それは投票した国民にも責があるという論調があります。しかしそもそも打ち出した政策を反故にして、まったく触れてなかった政策を進めようというのは、まさに後出しジャンケンの典型でしょう。これを「狡い、狡猾」と称します。官僚主導から政治主導をめざした顛末がここに至り。これでは政治不信がさらに広がる羽目に・・・(嘆!)
<ムロ>


個人:http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro
ケアタウン総合研究所:http://www.facebook.com/caretown.jp


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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )




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