ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ元気いっぱい
第480号
2017/03/23(Thu)
http://caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの提案「60歳からのハローワーク〜「終わった人」にならないために〜」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「駆け込み寺」
[4] 私の本棚から:「ヘルプマン7巻〜恋愛編〜」(くさか里樹作:朝日新聞出版 640円+税)
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

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│第1回│05月27日(土)13:00〜17:00&28日(日)10:00〜17:00
│第2回│07月23日(日)10:30〜17:00(フォローアップ)
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■ ムロさんの提案

===「60歳からのハローワーク〜「終わった人」にならないために〜」===

 数か月前、内館牧子著「終わった人」(文芸春秋刊)をこのメルマガで紹介しました。「定年って生前葬だな」の一行から始まるこの小説は63歳の田代壮介が主人公。定年を終えてから始まった定年後生活。その「不都合な真実」の数々は、サラリーマン経験者なら胸が絞めつけられるようです。

 私の同級生や前職の同僚たちの定年の声を耳にすることが多くなりました。
 「やりたいことがようやくできるよ」
 「よくあんな時間まで働いていたと思うよ」
 自嘲気味に話しながらも自分の人生に「〇」をつけたいささやかな肯定感が伝わってきます。はじめの1〜2年は旅行やウオーキングに楽しい時間を過ごすようですが、3年目となればひと通りやり終えてしまい、ここからが定年後の本番が始まるようです。やることもなく「ただ暇な時間」が無限に続く・・・ある意味、これが落とし穴。しかし多くの男性陣(その点、女性は現実的で先を読むのが早い!)は気がついていないのが現実なのです。

 14年前に村上龍さんが「13歳のハローワーク」を出版。514種の職業を紹介しました。好きを仕事にすることのすばらしさを説きました。あれから10数年、今度は60歳のハローワークを考えなければいけない時代になりました。
少子高齢化ですから新たな支え手は先細るばかり。ならば一億総活躍社会をと政府は呼びかけ、一方で高齢者年齢と年金受給年齢の先送りも仕方なく、あと10年は働くことが社会的合意になろうとしています。

 たしかに元気で溌溂とした60代は増えました。しかしライザップ?な60代たちが余暇を楽しく過ごすばかりでいいのでしょうか?年金仕送り世代の30〜40代はきびしく見ています。・・・だから60歳からのハローワーク。
 かつて団塊世代の残間里恵子さんが「蕎麦打ち男になるな!」と10年前に叱咤しました。ずいぶんな皮肉なモノ言いでしたが、人の集まる(コミュニティ)きっかけになれば蕎麦を打つことも立派な「公共への貢献」です。

 20代は自分のため、家庭を持ち始めた30代〜50代は家族のため、ひと通り終わった60代は週に数時間だけは地域のためコミュニティのため・・・これなら「終わった人」にはなりません。
 「13歳の〜」では「仕事を好き嫌いや向き・不向きで考えるのが本当にいいのか。現実はもっときびしい」と一部に批判が起こりました。しかし60歳からはそれでいいでしょう。そのほうがストレスなく長続きします。
要するに家族や会社などのしがらみでない緩い関係で「ちょっと頼られる人」になること・・・これが60歳からのハローワークのコツですね(^.^)


■ 最新業界ニュース

1.放課後デイ適正化へ〜人員基準厳格化、自己評価を義務に〜(厚労省)

 厚生労働省は4月から、事業所数の増加が止まらない障害児の「放課後等デイサービス」の適正化を強化する。資格要件のない指導員の配置を、社会福祉士などの資格を持つ「児童指導員」や保育士に引き上げるほか、努力義務だった自己評価も義務付けにする。障害者総合支援法の改正で2018年度から障害福祉サービスに導入する情報の公表制度についても、放課後デイは4月から前倒しで実施することを決めた。

2.かかりつけ医の手引き作成〜道交法改正で認知症診断〜(日本医師会)

 今月12日から施行された改正道路交通法の認知症診断に対応するため、日本医師会はこのほど、認知症の恐れのある高齢運転者の診断書を作成するかかりつけ医のための手引きを作成し、公表した。認知症でないと診断した高齢者がその後事故を起こし、認知症であったと判明しても、通常医師の刑事責任が問われることはないと明記している。

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 最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載し
 ています。シルバー新報 ウェブサイト→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「駆け込み寺!」

 「今までは仕事として介護にかかわってきた。いま、自分が親の介護している時は助けてくれる人がいるといいのにと思う。仕事で介護をしてきた人が自発的にボランティアを行ってくれる人がいると、とても家族としては助かるだろうなと思った」
(M.Mさん 女性 御坊市 ケアマネジャー)

【ムロさんの助言】
 よく介護現場の人が「仕事と親の介護は違いますねぇ。だって腹も立つしとてもあんなにやさしくなれません」と話されます。もちろん乱暴にされているわけではないのでしょうが、仕事なら「心の距離感」がとれても、家族となれば距離感がグッと縮まり、ついつい愚痴も言いたくなる心情になるようです。それは「仕事だからできる」という言い方にも表れています。
主婦は給料に換算するといくらか?ということがブームになった時期があります。嫁に家事一切を任せる専業農家では月給を払っているとか。これも当たり前とされた主婦労働を「数字で換算」することで見える化し本人を評価することを狙ったものです。介護職の人が親を介護している時間を「報酬単価」で計算するとまた違った価値に気がつくのでは?・・・ちなみにこの方も前回のコラムに書いた専門職ボランティアは賛成と書いてくれていました。

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■ ムロさんの本棚から

「ヘルプマン7巻〜恋愛編〜」
(くさか里樹作:朝日新聞出版 640円+税)

【ムロさんの書評】
 先日、第7巻恋愛編が贈られてきました。週刊朝日に誌面を引っ越しされてきてからより社会性が強くなってきたこのシリーズ。高齢ドライバー編はなかなかの読み応えでした。今回は「老いらくの密愛」がテーマ。認知症がかなり進んだタキさんにとってデイサービスは不思議な場所。かけられる言葉も意味がわからない。そんなタキさんがかつての許嫁のイサさんと再会してときめきが始まります。百太郎の粋な計らいで2人はラブホに・・・しかしイサさんが倒れて大変な事態に・・・老いらくの恋愛は罪なのか恥なのか、おかしい色呆け行動なのか・・・。人として生きることの本質を今回の作品も深く問いかけています。あっという間にグイグイと読める一冊。絶賛の推薦です!!!

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★ 東京スクールのご案内

≪場 所≫新宿御苑前駅 研修会場(ルネ新宿御苑タワー2階)
≪申込み≫ホームページより→ http://caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

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(定員15名限定 残席あり)
│日 時│04月12日(水)10:30〜17:00
│日 時│04月28日(金)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→http://caretown.com/heijitsu/shisetsu290401.shtml

⇒施設経営:「改正社会福祉法で義務化!社会福祉法人の「地域貢献事業」40の実践例〜これならできる!企画・準備・運営のメソッド〜」
(定員18名限定 残席あり)
│日 時│04月14日(金)13:15〜17:00
│日 時│04月26日(水)13:15〜17:00
│詳 細│WEBにて→http://caretown.com/heijitsu/shisetsu290402.shtml

⇒第2期「研修講師養成講座」第1期好評につき決定!(定員10人)
│第1回│05月27日(土)13:00〜17:00&28日(日)10:00〜17:00
│第2回│07月23日(日)10:30〜17:00(フォローアップ)
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⇒待望の第1期「研修講師養成講座」(定員10人:キャンセル待ち)
│第1回│04月22日(土)13:00〜17:00&23日(日)10:00〜17:00
│第2回│06月25日(日)10:30〜17:00(フォローアップ)
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★ 今週のおしらせ

◎中央法規『けあサポ』ブログ
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」
└→「男性介護者とは?」(第494話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro/25612

◎中央法規 月刊ケアマネジャー3月号高室流モチベーションアップ講座
└→「ケアチームのモチベーションアップ」(Vol.11)


◇ 編集後記

 大阪の某小学校の土地売却8割ダンピングから始まった籠池話題。そのあまりのわかりやすさと登場人物たちのキャラの濃さ。さらに100万円を寄付してもらった・やっていないというやりとり・・・真実はなにか?を考えたくてもホトホト脱力してしまうような展開です。コトは築地市場の豊洲移転のほうが深刻であり、もっと注目されるべきは福島原発がメルトダウンでなくメルトアウト(地下水への大量の漏れ出し)している事実があやふやに。北朝鮮の4発のミサイルも気になります。情報が多すぎると人の脳は考えなくなるといいます。 まさに日本社会全体が「鈍くなっている感」があるからこそ、それは変だよと素直に思える「素人っぽさ」をつねに意識することが大切だと思う今日このごろです。※来週発売のクロワッサンの介護ムック本を監修しました。城戸真亜子さんとの対談もあります。よかったら手に取ってみて下さい!(^.^)<ムロ>


個人:http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro
ケアタウン総合研究所:http://www.facebook.com/caretown.jp


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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )


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