ケアタウン総合研究所
バックナンバー

ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第466号
2016/09/16(Fri)
http://caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの示唆「直線人生と曲線人生」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「駆け込み寺」
[4] 私の本棚から:「新書:大人のADHD」
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
第2期「新ケアマネジメントの仕事術」スクール!!!
シリーズ(5)「多職種連携とチームケアをめざすコーディネート〜介護・医療・生活支援と身内資源・近隣近所の調整と交渉〜」(定員15名限定 残席2名)
│日 時│10月30日(日)10:30〜17:00 

〜〜〜〜〜〜〜


■ ムロさんの示唆

===「直線人生と曲線人生」===

 みなさんは事例検討会などを通じていろいろな人生に触れることが多いと思います。家族歴や家族構成がホワイトボードに網羅されていくと、その人生の多様さに驚かれるでしょう。

 人生を語る特集や本はいまも多く出ています。
 「人生かくあるべき」と語る人もいれば、「私の怒涛の人生」を熱く語る人もおり・・・その舞台の多くは女性誌。かつては幼少期の不遇体験や貧乏話(今ならボンビー話題?)、20代〜40代の借金生活や悲惨な舅姑いじめ体験、大病や事故での生死をさまよう入院体験、子どもの非行や難病・障がいなどの話題が多かった印象ですが、ここ10年は「介護体験」がしっかりと入ってきました。

 読者がこれらの特集に興味を抱くのは、もしかしてそれは私だったのでは?という親近感、やっぱり私の人生はこれでよかったんだという安心納得の材料、ああこんな境遇でもがんばっているんだから私もまだまだがんばろうとモチベーションのきっかけにしたりできるからかもしれません。
 読み込み方はさまざまです。でも興味をそそられるのは「波乱万丈の人生」であり、とんとん拍子の成功物語には食指が湧かないようです。

 直線人生と曲線人生という言葉に出会いました。
 その文章は、「直線人生は上るときも一直線、下るときも一直線だ」と書いていました。なるほど・・・確かに。ただしここにスピードを考慮するとどうか。上るときより下るときのほうがイッキでしょう。高ければ高いほど加速も強くなるのでブレーキの効きは悪くなります。つまり転落も極端になります。

 「その点、曲線人生はいい。下っても元々曲がっているのでいったん止まって休むこともできるし、クルッと回ることもできる」という深い意味のことが書かれていました。なるほど・・・た、た、確かに。子は親を選べないし育つ環境もそうでしょう。思春期あたりから自分の見た目に始まり、他人の人生への羨望や妬み、自分の育った環境への恨みや憎しみが湧いてくる人もいるでしょう。就職して結婚して良くなることもあれば新たに苦労をしょい込むこともあるでしょう。実に人生とは曲線だらけなのかもしれません・・・
 しかしそれも・・・長い目で考えると苦労を「糧(かて)」にできる力を育てているのかもしれません。波乱万丈な人生を歩める人はある意味パワフルな人なのかもしれません。

 ならば、いま増えている子どもの貧困や若いシングルマザーの貧困、職場のパワハラにより精神を病んでしまった若者や中高年の人たちの人生は・・・なんらかのブレーキがないと直線的に落ち続けるだけかも。奈落の直線人生に底はありません。
 曲線人生を歩めるためのもなんらかの「歯止め」があるからなのです・・・


■ 最新業界ニュース

1.「混合介護」取り組みやすく 公取委 規制緩和を提言

 公正取引委員会は5日、介護分野の規制改革に関する報告書をまとめ、介護保険対象サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する「混合介護」をより弾力的に運用できるようにすることを提言した。訪問介護の現場などで認められていなかった同居家族の食事の支度や洗濯などを、追加料金を徴収した上で一体的に提供することを可能にしようという内容だ。効率的なサービス提供が可能になり、事業者の採算性の向上も期待できるとして、政府の規制改革推進会議などに検討を求めていく考えだ。公取委が介護分野に関する規制緩和の報告書をまとめたのは2002年以来。今回は介護分野に絞ってまとめた。

2.地域包括ケア支えるリハ職 人材育成と派遣調整

 2015年の介護保険制度改正で、息を吹き返したのが地域リハビリテーションだ。介護予防事業などにリハ専門職が関与できるメニューもできたが、地域に適当なリハ職がいないという場合も少なくないだろう。茨城県では、PT・OT・ST3職種による「茨城県リハビリテーション専門職協会」が県の委託を受け、市町村からの派遣要請と専門職の橋渡しや人材育成を行っている。

--------------------------------------------------------------------
 最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載し
 ています。シルバー新報 ウェブサイト→ http://www.silver-news.com/
--------------------------------------------------------------------


■ 今週の「駆け込み寺!」(※新企画!)

 「インテークでは緊張してしまい、話が前後したり、わかりやすく話せていないと思います。落ち着いて話を聞くこともできず。訴えの強い方は苦手です。自分の感情が相手に伝わっているか不安です」
(Y.Uさん 女性 介護福祉士歴10年 ケアマネ歴5年)

【ムロさんの助言】
 初対面って緊張しますよね。どう見られているかが気になるのはY.Uさんがちょっと自意識過剰なのかも。自分のなかの緊張をほぐすには部屋を見まわし「あ、時計が5分遅れている」などちょっとどうでもいいことに気持ちを向け心の中でつぶやくと自意識がスッと取れますよ。訴えの強い方は強い不安にいるか困っているからでしょう。ゆっくりとうなずき真剣な眼差しで聞き取りましょう。その姿勢が相手の方にも伝わると思います。

〜〜〜〜〜〜〜


■ ムロさんの本棚から

「新書:大人のADHD〜もっとも身近な発達障害〜」(岩波明著 ちくま新書 800円)

【ムロさんの書評】
 一般的に子どもの病気とみなされてきましたが、近年、その子どもたちも20〜30代となったせいなのでしょうか「大人のADHD」が急増しています。その数、成人の約3%とも。長く発達障害の臨床現場に関わってきた医師が、症状・社会生活・精神疾患との違い・衝動性と攻撃性・治療についてわかりやすく解説します。閉じこもる20代〜40代を理解するうえでも参考となる1冊です。

〜〜〜〜〜〜〜


★東京スクールのご案内

≪場 所≫新宿御苑前駅 研修会場(ルネ新宿御苑タワー2階)
≪申込み≫ホームページより→ http://caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒シリーズ(5) 「多職種連携とチームケアをめざすコーディネート〜介護・医療・生活支援と身内資源・近隣近所の調整と交渉〜」
(定員15名限定 残席6名)
│日 時│10月30日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://caretown.com/tokyo/caremanage2810.shtml

⇒シリーズ(6) 「ケアチームで盛り上がるサービス担当者会議〜「新規・更新・引き継ぎ」の準備・進行の勘所〜」
(定員15名限定 残席8名)
│日 時│11月20日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://caretown.com/tokyo/caremanage 2811.shtml

⇒シリーズ(7) 「めざせ、モニタリングの達人!〜ケアプラン評価とリスクマネジメント〜」(定員15名限定)
│日 時│12月18日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://caretown.com/tokyo/caremanage 2811.shtml


★今週のおしらせ

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」
└→「高齢化率60%の島」(第476話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー9月号 高室流モチベーションアップ講座
└→「小さな成功体験とささやかな達成感」(Vol.6)


◇ 編集後記

 先週からメディアを賑わせる東京都の築地市場からの移転が延期された豊洲市場(江東区)の「盛り土」問題。主要建物下の土壌汚染対策として決定打として期待されていた盛り土がされなかったとは・・・。舛添元知事問題から知事選を経て、明らかになったこの問題。詳細はメディアの通りですが、腹立たしいのは都の公務員体質です。多くは真面目で(必ず付く注釈ですが)これをやったのは一部かもしれません。しかし東京の台所の地下が汚染土壌のままでいいと思った担当公務員たちの無責任体質は都庁全体に通ずるものもあるのでは?。専門家の「技術会議」に担当公務員たちは基本設計書を示さず空洞をつくることも説明していなかったという確信犯的な行為・・・私と同じ昭和30年代の連中がかかわっていることへの忸怩たる思い。これが舛添元知事では絶対に明らかになっていなかったでしょう。小池知事だからこそなせた功績。舛添元知事、まったく取材拒否とは・・・政治学者の名が泣きます。やっぱ辞めてくれてよかったと思うのは私だけではないでしょう(>_<) <ムロ>

個人:http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro
ケアタウン総合研究所:http://www.facebook.com/caretown.jp

■ 全てのお問い合わせはこちらまで→ info@caretown.com
■ ご感想はこちらまで→ koe@caretown.com
■ 購読申込→ m@caretown.com
■ 配信停止→ mag@caretown.com
■ 東京スクール申し込み→ i@caretown.com

編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

戻る
↑ページの一番上へ↑
(C)ケアタウン総合研究所