ケアタウン総合研究所
バックナンバー

ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第455号
2016/04/07(Thu)
http://caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの春よ来い♪ 「デザインという考え方〜モノづくり、コトづくり、仕組みづくり〜」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
5月22日(日)10:30〜17:00(定員15名:残席7名)
新ケアマネジメントの仕事術シリーズ(11)
「施設ケアマネジメント〜特養・老健・療養型・特定施設、
居住系(サ高住)のケアマネジメント〜」(定員15名)
※2月より会場が変更となりました。

〜〜〜〜〜〜〜


■ ムロさんの春よ来い♪
「デザインという考え方〜モノづくり、コトづくり、仕組みづくり〜」

 昨年、東京オリンピックをめぐって2つのデザイン事件がありました。1つはエンブレム事件。似たようなデザインが他国の某美術館のロゴにあり、揉めたあげくに仕切り直しとなりました。そして国立競技場の設計デザイン。これはパクリではなく、あまりに予算オーバー、あまりに建築的にむずかしく、これもなし崩し的に却下となり、再募集・再決定したら聖火台がなかったというオチまでついて、いまも責任者出てこい!状態が続いています。
 なんともペケポンなことだらけで、ホンマにできるんかいな!とつっこみをかましたくなる今日この頃です。

 この2つ事件に共通するのは、いわゆるモノとして表現されるデザインのことです。日本でデザインというと、製品(服、玩具、家電等)の色や形、広告などのグラフィックなどと考えられがちですが、これは狭義のデザイン。広義のデザインには「Planning」が内包され、いわゆる人生設計も国づくり、企業経営もデザインとなります。
 そして肝心なのは、そのデザインが社会にどのようなムーブメントを起こすのかということまで想定する(踏み込む)のが本来のデザインである、と村田智明氏(「ソーシャルデザインの教科書」著者)は指摘します。

 つまりこれまでのモノづくりだけでなく、コトづくりとそれを起こし持続的であるための仕組みづくりもデザインと定義されてよいことになります。

 デザインの語源はラテン語の「designare(デジナーレ)」。これは「計画を記号に表す」という意味です。つまり、デザインとは「全体像を描き体系化し計画を練ったものを記号で表す行為」をいうことになります。つまりアイコン化・見える化をするということです。
この点では、私が「CADL(文化的日常生活動作)」や「アクターズケア(演技的ケア手法)」を提唱しているのもデザイン行為となります。

 ですから、ここ数年語られる「地域包括ケア」は2025年に向けた1つのケアのあり方を記号化したもの(コトづくり)です。そして実現するための「地域包括ケアシステム」は仕組みづくりというわけです。ポイントは同じはないということ。約1900の市町村は人口も歴史も成り立ちも異なるわけですから、1900色の地域包括ケアがあってしかるべき、となります。

 同様に要介護となった方のこれからの人生を支えるケアを生み出すこと(コトづくり)、そしてそれをケアマネジメントする(仕組みづくり)も、ある意味デザイン行為といえるでしょう。となれば利用者はクライアントとなります。

 オリンピック絡みのデザインのやり直しは予算も莫大ですから、そうそうできません。しかし地域包括ケアやケアマネジメントは状況や条件に応じて「微調整」し関係者に相談しながら行うプロセスそのものがデザイン行為なのです。


■ 最新業界ニュース

1.ケアプラン集中減算は弊害も (会計検査院)

 会計検査院は3月25日、ケアマネジャーがケアプランに特定の事業所ばかりを位置づけた際のペナルティとして導入された集中減算はケアマネジメントの公正・中立の確保に役立っていないとして、合理的で有効な施策のあり方を検討するべきとする報告をまとめた。参議院決算委員会の要請で会計検査を行っていた。集中減算は、2015年の報酬改定で、減算対象になる集中割合の基準が90%から80%に引き下げられたほか、対象サービスも3サービスのみから17サービスに拡大され、強化されたところだ。 減算は半年で区切って算定する。

2.保険外サービス普及へ!活用ガイドブック発表(厚労省、農水省、経産省)

 日本総合研究所(東京)は3月26日、公的介護保険外サービスの先行事例を紹介するシンポジウム(2015年度厚労省老人保健健康増進等事業)を開催した。厚労省と経産省、農水省の3省が共同で制作した公的保険外サービスのガイドブックに掲載された約40の事例のうち、分野の異なる5社がそれぞれの取り組み内容を紹介した。  政府は、民間企業やNPOなどの多様な事業主体が生活支援・介護予防サービスを提供する、重層的な地域包括ケアシステムの構築を目指している。しかし、保険外サービスの先行事例や参考モデルが少なく、民間業者や自治体が保険外サービスへの取り組みを躊躇していたという。

--------------------------------------------------------------------
 最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載し
 ています。シルバー新報 ウェブサイト→ http://www.silver-news.com/
--------------------------------------------------------------------


■ 今週の「3つのチャレンジ」

さいたま市介護支援専門員協会「メンタルマネジメントとモチベーションアップ」

1.相手を認める
2.仕事モードを確立する
3.立場を理解してもらう
(A.Kさん 女性 ケアマネ歴9年 社会福祉士・介護福祉士)

【ムロさんのコメント】
 月刊ケアマネジャーで始まった新連載。今度はモチベーションです。その第1回が「仕事モード」です。利用者をストレスに感じるのは「生身の自分」で仕事をしているから。まずは仕事モードの自分をつくることで生身の自分とのメリハリが生まれ、自分を守ることができます。リーダーになったりしたら言いにくいことも言わなくてはいけなくなります。そのとき「リーダーとして(立場)」を冒頭に付けることで話しやすくなります。このノウハウ、いろんなところで使えますよ。


■ 全国の研修会場の声

さいたま市介護支援専門員協会「メンタルマネジメントとモチベーションアップ」

「相手をわかろう、相手に寄り添おうとするからストレスになる。相手のことを知ろうと思って訪問することが大切だと気づきました。職場でも“ほめる”ことの大事さは痛感しており、すぐにできそうです。価値観っていっぱいあるのだと思いました」(Y.Tさん 女性 ケアマネ歴12年)

【ムロさんのコメント】
 相手のことが「わかった」という言い方ほど相手にとって失敬なことはないでしょう。相手に「寄り添う」といっても相手が「この人には寄り添ってもらうのは生理的に嫌だ」ということもあるはず。いずれも援助者側の勝手な主観です。しかしこの手の用語や言い回しを語る本や講師が多いことも事実。残念なことです。まずは「知ること」。知らない、わからないことに真摯になること。それがプロだと思いますが、いかがでしょうか?

〜〜〜〜〜〜〜


★東京スクールのご案内

≪場 所≫新宿御苑前駅 研修会場(ルネ新宿御苑タワー2階)
≪申込み≫ホームページより→ http://caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒シリーズ(11)「施設ケアマネジメント〜特養・老健・療養型・特定施設、居住系(サ高住)のケアマネジメント〜」(定員15名)
│日 時│5月22日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://caretown.com/tokyo/caremanage2805.shtml

「新・ケアマネジメントの仕事術」(中央法規刊)を基本テキストに学ぶ実践的なケアマネジメントスクールが6月から新シリーズで始まります!(^^)!

※「スクール会員」は会場ですぐに手続きできます!(^^)!(特典:受講料の割引、5回受講につき1回無料。絶賛、誕生中!)


★今週のおしらせ

◎ユーキャン通信講座「高室式話し方トレーニング」がスタート!
3ヵ月であなたを話し方の達人に!心地いい声の出し方、抑揚のある話し方、ケアマネジメントプロセス別の話し方、事業所への伝達、苦情対応などのシーン別話し方も。文学座の女優の方に協力いただいた実践的なDVD付きです!
URL:http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/06/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」
└→「関係づくりは同感と共感を使いこなす」(第454話)
URL:http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー4月号 高室流モチベーションアップ講座
└→「仕事モードの自分をつくる」(Vol.1)


◇ 編集後記 ◇

 全国から桜前線のお知らせが届いていますね。皆さん、今年のお花見はいかがですか?東京は外国人の方の多いことにはビックリポン!彼らにとっても桜は魅力のようです。3月末には「今年度で異動になります」とちょっと悲しい?メールが届き、「今年度からよろしくお願いします♪」という張り切りメールが届いています。終わることは始まること・・・そんなことを実感させてくれるこの時期。私も1年間の準備ののち新しい仕事を立ち上げることになりました。それはまた追々お知らせしますね(^.^)。※もちろんまったく別の業界ではございませんので、ご安心を(^^;)。(ムロ)


Facebook
個人:http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro
ケアタウン総合研究所:http://www.facebook.com/caretown.jp

■ 全てのお問い合わせはこちらまで→ info@caretown.com
■ ご感想はこちらまで→ koe@caretown.com
■ 購読申込→ m@caretown.com
■ 配信停止→ mag@caretown.com
■ 東京スクール申し込み→ i@caretown.com

編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

戻る
↑ページの一番上へ↑
(C)ケアタウン総合研究所