ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第451号
2016/02/12(Fri)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの熟考 「始めるから始まる」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
2月28日(日)10:30〜17:00(定員20名:残席8)
新ケアマネジメントの仕事術シリーズ(9)
「ケアマネ事業所の人材育成とメンタルマネジメント〜採用・配置・育成・メンタルマネジメント〜」
※2月より会場が変更となりました。

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■ ムロさんの熟考
「始めるから始まる」

 みなさんは、なかなか手を付けられなくて、そのままになってしまっていることはありませんか?
 たとえば・・・
 部屋の掃除と整理整頓
 書類の作成と整理
 写真(デジカメ写真含む)の整理&プリントアウト
 マイカーの洗車&車内の掃除
 それと・・・嫌な人・苦手な人との人間関係の整理とか(-_-;)

 これらがすべて身近なことだったら、自分が「まっいっか!」とスパッとあきらめるか我慢すればいいことです。これらを「ああ、まだやっていない」とズッと悩んでいると気が滅入ってきて、女性なら化粧のノリが悪くなり?、男性なら深酒が過ぎる、なんてことになっちまうとさらに悩みの森に一直線となるかも・・・。

 私もこれまで「やらなくちゃ」と思いつつ数か月過ぎるなんてことはよくあり・・・いつも机の上はきれい、仕事の段取りはテキパキ、頼まれたことはすぐできる人をうらやむことは数知れず(^^;)でした。

 そんな私を変えてくれた発想が「まず始めること」でした。
 まずは取り掛かってみること。始める前に、どれくらい時間がかかるか、手間や人手がかかるか、費用は?などを予測しているプロセスで「できない理由」が浮かんで、「やっぱり無理だ」と決めつけている自分を発見したからです。

 おかげで、いつまでたっても達成できない。それは当たり前。やり始めていないわけですから・・・。

 みなさんは「○○に取り組んで3年かかりました」という話を聞いたとき「3年も苦労されたんだ」と共感できる人は多いと思います。でも、その人が「3年間で○○が達成できました」と話すとどういう印象を持つでしょう?計画的な人だと思いますか?もしかすると当初は1年間のつもりが+2年間かかったかもしれないし、4年間の予定が1年間前倒しで達成したかもしれません。

 ここでのポイントは「まず始めたこと」なのです。いくら予想しても始めてみないと実際にどれほど時間がかかるかわかりません。始めてみて、「そうか二日かかるぞ」「○○さんと一緒にやれば1日で済むな」「費用は○○かかるな」とリアルな予想がつき、現実的な対応策を練ることできます。

 話はちょっと飛躍して地域包括ケアシステムのことです。
 私がよく依頼されるテーマの1つで、医療と介護の連携、多機関・多職種連携、新総合事業とボランティア育成などをお話しした後に、どれだけの期間をかけて作り上げるのか、について話します。とかく先進市町村のモデル事業だとすぐにできそうですが、そこには国の予算も投下され、2〜5年間近くかかっています。
 努力目標のように「やれたらいいな」ではいかないのが地域包括ケアシステムです。2025年に向けての10年間を3年ごとにわけて「Hop→Step→Jump」のように計画的に取り組むことで、当初の予測の3年が2年に、10年が7年に前倒しで達成できたりします。
 なぜできるのか・・・それはほかの市町村の実践に学び、知恵とノウハウが集約され、飛躍的な推進力が3〜5年目あたりからついてくるからです。

 なにごとも、すべては「始めた」からなのです。
 散らかった(>_<)部屋の掃除も山積みの書類も、まずは「始める」ことで「きれい」に一歩近づいています。
 さあ、みなさんは今日、何をささやかに始めますか?
 私は・・・(^^;)


■ 最新業界ニュース

1.「働き方改革」推進で人材対策派遣で「介護アシスタント」(パソナ)

 「1億総活躍社会」の実現に向け、国を挙げて人材不足解消が推進されている中、自治体や民間企業からも次々と新たな発想で取り組む動きが出てきている。キーワードは「働き方改革」だ。人材サービスを手がけるパソナライフケア(東京都千代田区、高橋康之社長)は今月から、介護現場の補助業務に特化した「ケアアシスタント」を新職種として派遣するサービスを開始した。話し相手や軽度者の見守り、レクリエーションのサポートなど、無資格者でもできる業務を担当する。有資格者や経験のある介護職員がやるべき業務に集中できるようにすることで、身体的・精神的な負担を軽減し、離職防止につなぐねらいだ。主婦やリタイアした中高年者などの活用の面でもメリットがあり、介護現場に新たな雇用創出のあり方として提案していきたいという。

2.期待高まる障害ケアマネ(日本相談支援専門員協会)

 日本相談支援専門員協会と全国27道府県の相談支援系団体が集まり、年に1回開かれる全国規模の研修会が1月30〜31日、東京の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催され、約240人が参加した。相談支援専門員とは、障害者総合支援法におけるケアマネジャー。2015年4月、70万人の障害福祉サービス全利用者にサービス等利用計画が義務付けられたばかり。さらに、先月、厚労省社会保障審議会障害者部会でまとまった障害者総合支援法の3年後の見直しについての報告書では、「親亡き後の障害者を支えるために主任相談支援専門員の創設」「高齢障害者の支援のため、相談支援専門員と介護支援専門員の連携を」等、新たな役割も盛り込まれた。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「3つのチャレンジ」
富士市介護給付適正セミナー「ケアプランと医療系サービスの連続性」

1.医療職への情報提供は「メモ」にする
2.症状のくわしい聞き取り
3.紹介するサービスの事業所情報を確認する
(N.Hさん ケアマネ歴14年 社会福祉士)

【ムロさんのコメント】
 医療職の前であがってしまうケアマネさんは多いと聞きます。あがってしまうと何を話したらよいか、支離滅裂になりがち。事前にメモ(箇条書きでOK)をつくり、メモを説明するだけで途端にわかりやすくなります。あとはメモを先方に渡せばなおグッド!医療職が知りたいのは「リアルな症状」。痛み、しびれ、だるさ、むくみなどの頻度・時間帯・強さから暮らしに与えている影響です。介護職や家族だからわかるリアルな情報を収集して医療職に伝えましょう。


■ 全国の研修会場の声
神戸市灘区「質問力と伝える力〜支援困難ケースへの対応〜」

「困難と思われるケースには、そこにいたる過去があり、その人を肯定的にとらえながら質問を通して、紐解いていく必要がある。今だけでなく以前のその人の今に至る過程にもっと着目していかなければと思う」(A.Mさん(女性)ケアマネ歴9年)

【ムロさんのコメント】
 いい気づきです。目の前のクライアントは今を生きているだけでなく、今までの人生の連続性のなかで生きています。今とこれからを支援するためには「これまで」を知ること。否定的・懐疑的な視点、審判的な視点は本人を警戒させ、支援関係を作ることはできません。肯定的・受容的な姿勢はクライアントの心を開き、血の通った支援関係を築くことを可能にします。焦らず急がずあきらめず、が基本です。

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★東京スクールのご案内

≪場 所≫新宿御苑前 研修会場(ルネ新宿御苑タワー2階)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

「新・ケアマネジメントの仕事術」(中央法規刊)を基本テキストに学ぶ実践的なケアマネジメントスクールです。全国に仲間も生まれます!

⇒シリーズ(9)「ケアマネ事業所の人材育成とメンタルマネジメント〜採用・配置・育成・メンタルマネジメント〜」(定員20名:残席8)
│日 時│2月28日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2802.html

⇒シリーズ(10)「地域包括ケアにおける地域密着型サービスのケアマネジメント〜グループホーム・小規模多機能型居宅介護の勘所〜」(定員20名)
│日 時│3月27日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2803.html

※「スクール会員」は会場ですぐに手続きできます!(^^)!(特典:受講料の割引、5回受講につき1回無料。絶賛、誕生中!)
※「新ケアマネジメントの仕事術シリーズ」の今後のテーマはWEBに掲載!


★今週のおしらせ

◎ユーキャン通信講座「高室式話し方トレーニング」がスタート!
3ヵ月であなたを話し方の達人に!心地いい声の出し方、抑揚のある話し方、ケアマネジメントプロセス別の話し方、事業所への伝達、苦情対応などのシーン別話し方も。文学座の女優の方に協力いただいた実践的なDVD付きです!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/06/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「ビジネス現場の方にプレゼンをテーマに話す」(第448話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー2月号 高室流 会議力アップ講座
「入院時・退院時のカンファレンス」(Vol.11)


◇ 編集後記 ◇

 今回のコラムは「始めるから始まる」。まさにいつも連載や単行本の執筆を抱えている私にとっては呪いのように頭の中で繰り返しているフレーズです。気が乗らない連載や執筆はないのですが、締め切りや予定の仕上がりに間に合わないことがあります。体調だけでなくとにかく「書けない」ときがあるんですね、これが。「新・ケアマネジメントの仕事術」は5年かかりましたから(^^;)。ほか方々の新刊や厚労省の資料も読み込まなくてはいけないので、かなり忙しいので、気を緩めると仕事が積みあがっていることはしばしばでした。
 そこで私が編み出した手法が「まず少しでも手をつける」ことです。本なら「はじめに」だけでも数分で読む、目次を眺める・読み込む、という作業をして脳に動機づけるわけです。あとは時間をやりくりして読み進める、書き進めるというわけです。リアルをお見せすることはできませんが、かなりアナログな作業の連続です。だからこそ、PCくらいはサクサク動いてほしい。この1か月間はトラブル続きだったのですっかりやる気を削がれてしまいました(>_<)。まずはそんな自分のペケポンな体験が今回のコラムです(;^ω^)(ムロ)

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

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