ケアタウン総合研究所
バックナンバー

ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第446号
2015/12/10(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの緊急発信! 「高齢者ドライバー〜今、そこにある危機への対応〜」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
12月13日(日)10:30〜17:00(定員20名:残席4)
新ケアマネジメントの仕事術シリーズ(7)
「めざせ、モニタリングの達人!〜ケアプラン評価とリスクマネジメント〜」

〜〜〜〜〜〜〜

■ ムロさんの熟考
「高齢者ドライバー〜今、そこにある危機への対応〜」

 ここ半年、高齢者ドライバーに警鐘を鳴らす番組や記事が増えています。それもそのはず。あまりにも高齢者が起こす「トンデモナイ事故」が頻繁だからです。ちょっと前の数字ですが平成23〜25年までに確認できたのは計541件、うち370件(68%)は65歳以上の高齢者が運転しており、200件(37%)で認知症の疑いがあったといいます。
 なんと、日本老年医学会の会合では、「65歳以上の男性ドライバーでは6割以上が中等度の認知障害を抱えている」と報告があったといいます。

 このテーマはこれまで再三に取り上げてきました。高齢者がなぜ事故を起こしやすいか・・・
(1)認知するのが遅れる・・・例:道路標識がよく見えない
(2)判断が遅れる・・・例:右折、左折、一旦停止などの判断が遅い
(3)操作が遅れる・・・例:ブレーキが遅い、ウインカーが突然になる
などなど。以前、タクシーの運転手に質問すると・・・
「すぐにわかりますよ、後ろから見ていて。だって蛇行運転しているもんね。それにセンターラインの上をすこしはみ出して走っていますよ。まっすぐ走れないのと左側の自転車やバイクが恐いんでしょうねぇ」

 この間、宮崎市役所前の歩道暴走、阪急電鉄の踏切侵入、栃木県骨董市での暴走、千葉での帰省中の孫轢き殺しなどなど、記事になっただけでもほんの一部。ただの自損事故や対物事故などは日常的に起こっているでしょう。
 リスクマネジメントで有名な『ハインリッヒの法則』では、1つの重大事故の背後には「29の軽微な事故」があり、その背景には「300の異常」があると説きます。つまり・・とてつもない軽微な事故と異常が起こっているわけです。

 そして問題は、事故を起こしても自賠責保険や任意保険が支払われないことも・・・。とくに認知症の症状があるのに運転していると、かなり難しい。なぜなら飲酒運転(危険運転)と同じ扱いになるからです。そしてその責任は家族に。なぜなら「幇助した(手助けした)」とみなされるからです。
 もちろん事故で死傷した被害者や家族は無念でしょう。安全運転しているのに「もらい事故」に遭ったドライバーはどこに怒りをぶつけたらよいでしょう。

 警察や自治体は免許返還キャンペーンを繰り返しています。移動販売車の運行やスーパーのお届けサービスなどさらにインフラは必要です。
 ここで私が提案したいのは自動車そのものの改造・工夫です。
(1)自動車の前面にもストップランプを付ける(周囲にブレーキの有無がわかる)
(2)高速道路のサービスエリアで逆進入しようとしたら、手前でエンジンが止まる(70歳以上の車のエンジンに減速機を付ける)
(3)80歳以上のドライバーには位置情報&運転情報を発信するナビを付ける(怪しい運転の場合、交通センター等から危険アナウンスが流れる)
 歩行者がいたら自動減速・停止するなんて対応だけでは逆走事故やもらい事故は防げません。道交法の改正が必要ですが、この3つを至急に自動車メーカーあげて対策をとる時期に来ています。

 まさに「いま、そこにある危機」なのです・・・!!!

 さらに詳細に知りたい方は、以下のサイトが参考になります!
 ◎NHKクローズアップ現代「運転し続けたい」〜高齢ドライバー事故の対策最前線〜
 http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3527_all.html


■ 最新業界ニュース

1.サ高住 登録事務 市町村に 地方分権会議が方針

 内閣府は11月26日、都道府県が持つサービス付き高齢者向け住宅の計画策定や登録などの権限を市町村に移譲できるようにする法改正などを含む「地方分権改革の対応方針案」をまとめた。今月中旬にも閣議決定される見通しだ。権限が市町村に移譲されれば、独自の上乗せとなる登録基準を設定したり、過剰な参入を抑制できるようになる。

2.在宅訪問で残薬削減 認定外の患者にも服薬指導

 埼玉県が昨年度から開始した「高齢者等の薬の飲み残し対策事業」に参加する幸手市のSFC薬局幸手中央店(埼玉県幸手市)は、要介護認定を受けていない高齢者などの自宅を訪問して飲み残しの薬を整理・削減する取り組みを行っている。効果を上げるのに大切なのは「信頼関係」。地域の医師とも連携しながら薬の正しい使用を促している。

---------------
最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
---------------

■ 今週の「3つのチャレンジ」
新潟県関川村地域包括センター「チームワークに活かす伝える力」

1.丁寧語、謙譲語を使って話をする
2.礼儀をわきまえて相手を尊重する
3.エピソードや例えをもちいてわかりやすく話す
(S.Oさん 看護師歴13年 グループホーム勤務)

【ムロさんのコメント】
 グループホームで働くS.Oさんが敬語のことを書いてくれたこと、うれしく思います。グループホームでは、職員が「家庭的な雰囲気」で接することは、とてもいいと思います。しかし、度を過ぎた家族的な話し方(タメ口)は、相手に失礼な印象を与えているのではないか、といつもヒヤヒヤします。家族でない人からかけられる「なれなれしい言葉」。話しかける職員は親しさかもしれませんが、相手にとって無礼に映っているかも?これが毎日ならどれほど本人の尊厳を傷つけているか・・・だから途中から黙ってしまう人がいるのではないでしょうか?心で尊敬するだけでなく、言葉で敬意を示すことも大切なケアと考えます。


■ 全国の研修会場の声
新潟老施協第4ブロック「人が育つ・人を育てる〜何を学び何を行なうか〜」

「以前、新潟会場で同じ内容の研修を受け、早速、採用面接時に「強みを3つ」「成功・失敗体験」を取り入れてみました。自分のことをしっかり語れた方は、現在、就業しがんばってくれています。質問シートはいまだ作れていませんが、質問指標があることで面接が平均的に行えるのでとてもいいです」(R.Tさん:女性 施設長歴15年 歯科衛生士)

【ムロさんのコメント】
 R.Tさん、早速実践されたのですね。成功体験、失敗体験を語れる人は、つねに振り返りをしながら仕事ができる人です。自分の自信のなさばかりを話す人は謙虚ではなく、そんな自分を相手に認めさせようとする「依存性が強い人」です。甘いというよりわがままなのかもしれません。質問シートはぜひとも作って下さい。まずは「福祉職場の採用面接」の資料のシートをそのまま使ってみましょう。アレンジは随時行えばいいのですから。期待しています(^^ゞ

〜〜〜〜〜〜〜

★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

「新・ケアマネジメントの仕事術」(中央法規刊)を基本テキストに学ぶ実践的なケアマネジメントスクールです。全国に仲間も生まれます!

⇒シリーズ(7)「めざせ、モニタリングの達人!〜ケアプラン評価とリスクマネジメント〜」(定員20名:残席4)
│日 時│12月13日(日)10:30〜17:00(終了後、忘年会予定!)
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2712.html

⇒シリーズ(8)「「苦情」は利用者(家族)からの「贈り物」〜ケアサービス・ケアマネジメントの質の向上と権利擁護に活かす〜」(定員20名:残席10)
│日 時│平成28年1月24日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2801.html

⇒シリーズ(9)「ケアマネ事業所の人材育成とメンタルマネジメント〜採用・配置・育成・メンタルマネジメント〜」(定員20名)
│日 時│平成28年2月28日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2802.html

※「スクール会員」は会場ですぐに手続きできます!(^^)!(特典:受講料の割引、5回受講につき1回無料。絶賛、誕生中!)
※「新ケアマネジメントの仕事術シリーズ」の今後のテーマはWEBに掲載!


★今週のおしらせ

◎ユーキャン通信講座「高室式話し方トレーニング」がスタート!
3ヵ月であなたを話し方の達人に!心地いい声の出し方、抑揚のある話し方、ケアマネジメントプロセス別の話し方、事業所への伝達、苦情対応などのシーン別話し方も。文学座の女優の方に協力いただいた実践的なDVD付きです!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/06/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「終活〜生ききる時間〜」(第440話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー12月号 高室流 会議力アップ講座
「進行の技術の磨き方〜(3)進行する〜」(Vol.9)


◇ 編集後記 ◇

 きのう、ワタミと渡邊美樹議員が1億3千万円の賠償金を払うことで、6年前に過労で自殺した森美菜さん(26歳)の遺族と和解しました。判決は「創業者が形成した理念に基づき、従業員に過重な労働を強いた」ときびしく指摘。渡邊議員の法的責任を言及しました。渡邊氏といえば生い立ちから佐川急便時代を経ての創業の苦労は「ガテン系のベンチャーの雄」の印象でした。夢と感動をウリに「夢に日付を書こう!」というフレーズは手帳やカレンダーになったほど。15年前からは外食産業で飽きたらず?介護・教育と分野を広げ、あげくに政治の世界にまで。ところが今ではブラック企業のレッテルを貼られ、本体は赤字続き、私立高校は教員・生徒に反発され、死亡事故と虐待事故が続いたドル箱介護事業は売りに出す羽目に。・・・私は13年前に一聴衆としてじかに話を聞いたとき、言い得ぬ「危うさ」を感じました。それが今回の顛末につながっているなと・・・。しかし、いまも感動・感激・感謝ばかりをウリにするベンチャー的介護事業者がいることも事実で(社会福祉法人にもいらっしゃいますが)・・・同様の「危うさ」を感じるのは、なぜでしょう。(>_<)(ムロ)

Facebook
個人:http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro
ケアタウン総合研究所:http://www.facebook.com/caretown.jp

■ 全てのお問い合わせはこちらまで→ info@caretown.com
■ ご感想はこちらまで→ koe@caretown.com
■ 購読申込→ m@caretown.com
■ 配信停止→ mag@caretown.com
■ 東京スクール申し込み→ i@caretown.com

編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

戻る
↑ページの一番上へ↑
(C)ケアタウン総合研究所