ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第443号
2015/10/29(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの懸念 「ギャンブルデイサービス?の行方」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
11月22日(日)10:30〜17:00(残席7)
新ケアマネジメントの仕事術シリーズ(6)
「ケアチームで盛り上げるサービス担当者会議〜「新規・更新・引き継ぎ」の準備・進行の勘所〜」

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■ ムロさんの懸念
「ギャンブルデイサービス?の行方」

 3週間前は川崎のホームの転落事故が連日報道され、今週は「ギャンブル?デイサービス」がとかく話題になっています。その理由は、兵庫県が、10月13日付けで「麻雀、パチンコなどの遊技サービスを過剰に提供するデイサービス、特養ホームなどのを規制する改正条例」を施行したからです。
 この手の都道府県条例は全国初。その1ヵ月前、神戸市でも同じ趣旨の条例が制定されています。ですので、いっきに火がついた感があります。

 ネーミングはさまざま。メディアは「アミューズメント型、カジノ型」と表記していますが、そもそも射幸心をあおるサービスをメインに確信犯?的に提供しているのですから「ギャンブルデイサービス」と、いずれは命名されたり。
 その代表格が「ラスベガス○○」の名称でチェーン展開(いやぁ、スゴイ!)を仕掛ける日本エルダリーケアサービス(東京都)。このデイでは、疑似通貨「ベガス」を1日2万単位渡し、麻雀、スロット、パチンコ、ルーレットなどを楽しんでもらい、もっとも多くのベガスを獲得した人を表彰するというシステム。もちろん、ストレッチや個別リハビリなどは40〜50分はありますが、入浴・食事をのぞくと利用時間の5割以上はレクの時間(疑似賭博ゲーム?)とのこと。
 訪問介護なども行っている同社ですが、すでに8カ所が立ち上がり、フランチャイズでなくライセンス・パック(月10〜15万円/リース代)でさらに広げようということです。一見聞こえはいいようですが・・・。
 ※ http://www.elderly.jp/lasvegas/

 そもそもこのコンセプトは、ユニークで斬新なリハビリを実践する山口県の夢のみずうみ村が、陶芸やガーデニングなど200種類のプログラムの1つとして取り上げたもの。埼玉県和光市も介護予防教室のレクとして導入しています。
 いずれも目的は男性高齢者の「引きこもり」対策。男性の参加が1割から9割に伸びた好例も。しかしあくまで目的はカジノでなく動機づけ。カジノが目的化し、集客化(例:新台入荷、景品交換可、貯玉OK)に使われては介護保険そのものの真価が問われかねないことに・・・。財源だって即パンクするでしょう。いやいや、そもそもギャンブル依存症を再発・誘引・支援?しては元も子もないはずで・・・(※昼間のパチンコ店は男性高齢者ばかりという実態。いまこのことが問題視されているのです。な、なのに・・・)

 思えば宅老所運動のみなさんが地道に進めてきたことを、制度の隙間を狙ってビジネス化した「お泊りデイ」。登場したときはメディアの注目を集めました。しかしすぐにさまざまな社会的問題を起こしたことは記憶に新しいところです。
 アミューズメントデイサービスなるものが「やり過ぎ、行き過ぎ、悪ノリ?」がさらに高じ、結果的に制度の規制対象となれば、そもそものいい芽(取り組み)さえも摘みかねない事態になることも・・・。

 介護保険制度の趣旨を歪ませかねない「カジノ型デイサービス」をどう考えるか。あらたな懸念の始まりです。


■ 最新業界ニュース

1.通所介護の影響減収7割超、お泊り継続4割(あいち在宅事業者懇談会)

 名古屋市内の在宅介護サービス事業者で組織するあいち在宅福祉サービス事業者懇談会(向井忍・長谷川勝彦共同代表)は、通所介護事業所を対象に行った2015年度介護報酬改定影響調査の結果をまとめた。全体の8割近くが「減収」となっており、特に定員18人以下の小規模デイでは改定で新設された「中重度」「認知症」など各種加算の取得率が低く、経営を維持するため自費の宿泊サービスに依存せざるを得ない状況もうかがえる結果となった。

2.意思決定支援 ガイドラインを策定へ(厚労省)
 厚生労働省の社会保障審議会障害者部会(部会長=駒村康平慶應義塾大学教授)は20日、障害者総合支援法見直しの論点である「意思決定支援」のあり方について議論した。同省は、知的障害者や精神障害者が自身の意思が反映された生活を送るための意思決定支援のガイドライン(GL)を作成することを提案。今後同省でまとめる方針だ。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「3つのチャレンジ」
新潟県老施協第2ブロック「介護人材の確保・定着・育成〜採用から始まる〜」

1.評価シートと質問シート
2.強み・弱みの聴き取り
3.面接時の実技観察
(T.Kさん 生活相談員 社会福祉士歴15年)

【ムロさんのコメント】
 採用でブレが生じる原因の1つが質問が思いつきで一貫性がないこと。評価シートがあるのはほぼ3割というのも深刻です。とかく着眼点は強みにいきがちですが、本来は弱みをみること。弱みを語れるのは人としての強さです。実技観察は重要です。「できる」と言うことと「やれる」ことは別です。採用してから「こんなはずでは?」とならないためにも実技を観察することは重要です。


■ 全国の研修会場の声
石川県長寿社会課「ケアプラン点検の実践的手法」

「ケアプランとは、なんとなく介護サービスの計画書みたいなイメージがありました。でも支えられる人と支えていく人たちをつなぐ、大切なシートだと思いました。ケアプラン点検の手法を学ぶことは、コミュニケーション能力を高めることそのものだと感じました。事務職の私でもやれそうと思えました」(M.Yさん(男性)市介護保険課職員)

【ムロさんのコメント】
 ケアプランはケアの指示書ではありません。それぞれのケアの情報共有シートであり、利用者の意向の実現、望む暮らしを実現する段取り書。それに保険給付の根拠書です。ケアプラン点検はスーパービジョンです。事務職の人でも基本を学べば行なうことは可能です。自信をもって取り組んでみましょう。

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★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

「新・ケアマネジメントの仕事術」(中央法規刊)を基本テキストに学ぶ実践的なケアマネジメントスクールです。全国に仲間も生まれます!

⇒シリーズ(6)「ケアチームで盛り上げるサービス担当者会議〜「新規・更新・引き継ぎ」の準備・進行の勘所〜」(定員20名:残席7)
│日 時│11月22日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2711.html

⇒シリーズ(7)「めざせ、モニタリングの達人!〜ケアプラン評価とリスクマネジメント〜」(定員20名)
│日 時│12月13日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2712.html

※「スクール会員」は会場ですぐに手続きできます!(^^)!(特典:受講料の割引、5回受講につき1回無料)
※「新ケアマネジメントの仕事術シリーズ」の今後のテーマはWEBに掲載!


★今週のおしらせ

◎ユーキャン通信講座「高室式話し方トレーニング」がスタート!
3ヵ月であなたを話し方の達人に!心地いい声の出し方、抑揚のある話し方、ケアマネジメントプロセス別の話し方、事業所への伝達、苦情対応などのシーン別話し方も。文学座の女優の方に協力いただいた実践的なDVD付きです!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/06/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「日本語の書き方〜文章・記録の上達術〜」(第434話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー11月号 高室流 会議力アップ講座
「進行の技術の磨き方〜(2)参加する〜」(Vol.8)


◇ 編集後記 ◇

 横浜の傾斜マンションの話題はいろいろと考えさせられます。住民が「ちょっとヘンだな?」と相談しても、販売会社や元請けからは「震災の影響ですから」と言いくるめられ・・・しかし事実は「杭打ちの不正」だったわけで。ようやく事実はわかっても「悪意のある行為」と個人責任に帰す始末。個人の不実な仕事をチェックできなかった会社という組織の問題は棚上げ。元請け、下請け、孫請けがあり、実際にやるのはひ孫請け。間に入った会社が利ざやを3〜4割抜いていてはひ孫請けの会社は10分の1〜2で仕事をやらなければいけないことになり。コストを下げようもなく、適当?なそこそこの仕事(例:3割の杭は届いていない)でやったフリ。それができるのも「埋めちゃえばわからない」という・・・(>_<)なにかが歪んでいます。杭が打たれていないのにたくさんの「悔い」が残るという・・・シャレでは済まされない事態です。では介護業界はいかがでしょう・・・川崎、大阪、千葉で判明する老人ホームの転落事故。彼岸の火事ではないはずです。(>_<)ムロ

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

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