ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第439号
2015/09/03(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの考察 シニア参加と新総合事業〜「私たち」で支え合う関係づくり〜
[2] 最新業界ニュース
[3] 東京スクールのご案内
[4] 今週のおしらせ
[5] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
9月20日(日)10:30〜17:00(残席6)
新ケアマネジメントの仕事術シリーズ(4)
「本人の「自立と自律」をチームで支えるケアプラン〜自助・互助・共助のプランニングの勘所〜」

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■ ムロさんの考察
シニア参加と新総合事業〜「私たち」で支え合う関係づくり〜

 今回の介護保険制度改正の目玉の1つが介護予防。名称も「介護予防・日常生活支援総合事業」となりました。通称は「新総合事業」です。要支援1・2の人の訪問介護や通所介護をプロのケアではなく、地域づくりの視点で住民やボランティアなどの多様な担い手の参加を可能にしました。
 そのために市町村の独自事業として地域の特性にあった多様なサービスに作りかえてもいいというユニークさを認めています。

 たしかに「財源がないからボランティアにやらせるだけ」というナナメ目線の声もあります。「プロの仕事がボランティアにできるのか」「さらに要介護度が進んだらどうするの?」と厳しい声もあります。
 しかし、2025年は人口の3割がシニア世代です。介護保険の財源にもマンパワーにも限界があります。シニアといっても、要介護になる層が増えるのは85歳以降から。逆に考えると、65歳〜85歳のまだまだ元気な(使える)高齢者に活躍してもらわない手はありません。
 なぜなら、時間長者であり、その層に払われる年金は「ご自分たちが払った金額」+「国の税金」が投入されているからです。いわば65歳以降は「少額の給与を受け取る公務員」となったと考えるのは、うがった見方でしょうか?

 キーワードは「主体の多様化」です。
 元気なシニアのボランティアから住民団体、NPO、社会福祉法人、協同組合、民間企業などなど多様です。基本は住民主体。これらが町内会単位・小学校区・市町村単位の圏域で、家事援助、交流サロン、外出支援、声かけ、配食+見守りなどを提供することになります。
 財源は介護保険ですが、市町村ごとに自由に報酬は決められます。

 とくに住民主体型になるのが地域介護予防活動支援事業です。専門家型から地域づくり型をめざしています。住民が主体となって体操教室を運営することやカフェなどの居場所づくりなどが想定されています。

 2025年以降の日本は、人口の3割のシニアが年金生活で「悠々自適」に暮らす・・・それは「下流老人」という言葉が聞えてくるように、ファンタジーの世界になりつつあります。シニアが「私たち」という意識を持ち、お互いを支え合う関係づくりをしない限り、公的財源をみんなで食いつぶす=消費税の増税という最悪のスパイラルに陥ることを意味します。

 1週間のうち数時間のボランティア提供が地域社会を大きく変えるかも・・・その仕組みになるのが「新総合事業」です。そのための「仕掛けづくり」が、まさに市町村と元気シニアに問われています。


■ 最新業界ニュース

1.ふるさと住民票を提案 8自治体首長と共同で(構想日本)

 民間シンクタンクの構想日本(加藤秀樹代表)と8自治体などは20日、自治体出身者や、学生・出張者など住民登録をしていない一時的な居住者、ふるさと納税実施者などが、住民登録地以外の自治体活動にも参加しやすい仕組みを設けることを共同で提案した。対象者にもう一つの住民票「ふるさと住民票」を発行し、法改正の必要がない範囲に限定した行政サービスなどを提供する。登録住民以外の住民にも地域活動に関心を持ってもらい、地方の活性化につなげるのが狙いだ。

2.ピアサポートから「リカバリー」へ(精神障害者全国フォーラム)

 精神障害当事者や家族、専門職へ精神障害関連の情報提供や、交流などを行うNPO地域精神保健福祉機構(代表理事=大島巌日本社会事業大学学長ら、コンボ)は22日、「リカバリー全国フォーラム」を都内で開催した。シンポジウムでは、ピアサポート(当事者同士の対等な支え合い)にとどまらず、リカバリー(単なる回復でなく、病で失われた自分の可能性を広げるプロセス)の概念を活用し、当事者として精神障害者の経験を社会の中での有意義な役割を持つことに活かしていく、積極的に社会参加をしていくこと(社会参加型リハビリ)が強調された。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒シリーズ(4)「本人の「自立と自律」をチームで支えるケアプラン〜自助・互助・共助のプランニングの勘所〜」(定員20名:残席6)
制度改正でこれからは根拠と見通しと評価ができる2表、1週間単位のケアの包括的支援わかる3表が求められています。利用者(家族)の意向とアセスメントをもとに、厚労省が示す課題整理総括表(一部改変版)を活用しながら、「本人らしい自立(自律)した暮らし」を支えるために、「何をめざし(課題)、どのような目安で(目標)、どのようなことを(サービス内容)、だれが(サービス種別)行うのか」をプランニングします。3表のオリジナルな作成方法も学びます。
│日 時│9月20日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2709.html

⇒シリーズ(5)「コーディネート〜サービス資源の調整と交渉〜」(定員20名)
ケアマネジメントするサービス資源は介護サービスだけではありません。本人ができること(自助)、家族が行うこと(互助)、地域・近隣・商店街が行うこと(互助)、通院・往診・処方など医療・看護が行うこと、そして行政・社協が行うことまで、コーディネート対象は多様です。各資源(事業所)ごとの選び方から調整・交渉の仕方などの「勘所」を学びます。
│日 時│10月11日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2710.html

⇒シリーズ(6)「ケアチームで盛り上げるサービス担当者会議〜「新規・更新・引き継ぎ」の準備・進行の勘所〜」(定員20名)
新規ケースのサ担会議はチームケアのスタート。更新ケースのサ担会議はモニタリング&再スタート(仕切り直し)の場です。主治医、事業所、家族の集め方から資料の準備、盛り上げるための根回しと工夫、進行の段取りとまとめ方を実践的に学びます。
│日 時│11月22日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2711.html

※6月より受講料がお得になる「スクール会員制」を始めました。会場ですぐに手続きできます!(^^)!
※「新ケアマネジメントの仕事術シリーズ」の今後のテーマはWEBに掲載!


★今週のおしらせ

◎ユーキャン通信講座「高室式書き方トレーニング」が好評!
3ヵ月であなたもケアプランの達人に。日本語の基本からインプットの仕方、アウトプットの手法(文章)などを盛り沢山!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/05/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「「私の心・私の感情」の知り方〜自己覚知の方法〜」(第426話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー9月号 高室流 会議力アップ講座
「本人(家族)の意向〔実録:小まとめ・大まとめ〕」(Vol.6)


◇ 編集後記 ◇

 ここ数ヶ月、オリンピックネタがにぎやか。新国立競技場のデザイン問題が再コンペで落ち着いた?と思ったら、こんどはエンブレム問題。この騒動で驚いたこと。その1つはここまでデザインが似ているのに「模倣でない」と言い張るS氏。しかしどうみてもパクリとしか素人目には見えません。ならば、似ているデザインがあることがわかった今の時点で、このエンブレムを提案するかどうか、ということ。ぜひ本人に問いたいですね。それとネット検索の凄さです。なんと車のボンネットに映った景色から住所を検索する凄技の人もいるといいます。このエンブレム騒動の展開、責任者が曖昧というヤレヤレ感もありますが、どのようにイメージ挽回できるか、日本人としてみなが試されていると思いますね。おいらもデザイン応募しちゃおうかなぁ(笑)。<ムロ>

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

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