ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第437号
2015/08/06(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの考察 「70年目の節目〜そこにある危機とめざすべきこと〜」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
9月20日(日)10:30〜17:00(残席8)
新ケアマネジメントの仕事術シリーズ(4)
「本人の「自立と自律」をチームで支えるケアプラン〜自助・互助・共助のプランニングの勘所〜」

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■ ムロさんの考察
「70年目の節目〜そこにある危機とめざすべきこと〜」

 今年の8月15日を複雑な気持ちで迎える人は多いのではないでしょうか。
 戦後○○年と言い続けて来られた日本が、もしかするとそう遠くない未来にもしかして「戦争」に巻き込まれる・加担することになるかもしれない、という時代のムードを感じ取っているからかもしれないからです。

 そもそも憲法というものは国民を縛るものではなく、つねに暴走しかねない立法府と行政府を管理・統制するものであり、それが立憲主義です。しかし、立法府を司るある多数派の議員(政治家)たちの「無茶な解釈」と「横暴な議論」は、話し合いを形骸化し、「多数派だから正しい」と言わんばかりのリーダーの言動(某なにわの小皇帝もそうでしたね)は、憲法そのものの解釈を都合よく変えてしまうことを可能にしかねない事態です。

 戦争とはバーチャルリアリティではなく、まざまざと「血が流れ、人が死ぬ」ということです。前線で戦士が戦死するというレベルではなく、勝つためには多くの市民をも標的にすることを辞さないのが戦争です。70年前、東京だけでなく日本の主要都市を狙った大空襲、そして広島・長崎の原爆投下がありました。しかし、一方で日本も中国や東南アジアでは加害者として戦争を行い、いまも歴史の責めを問われています。

 国や民族間が異なる価値観や宗教観、異なる利害(経済ブロック)や考え方でぶつかるとき、大いなる「葛藤」が生まれます。それを戦争(紛争)という暴力で解決しようとする行為は、双方に経済的・精神的疲弊と「果てしない憎しみ」を生むことになります。

 Aの側に加担するかもしれないと態度を示したCは、喧嘩相手のBにとってはグル(仲間)にしかみえません。Cが弱そうならAを攻めずに矛先をCに向けるかもしれません。やたらと挑発をかけてくるかもしれません。いまや方法はいろいろあります。サイバー攻撃、領海侵犯、細菌噴霧、そして自爆テロ・・・まさにオウム事件を彷彿とさせるような光景が私の脳裏に拡がります。

 戦わないのは弱いことではありません。非戦と非暴力を掲げ、粘り強く話し合いを続ける姿勢こそ「本当の強さ」であることを、マハトマ・ガンディーやタリバンに銃で撃たれたマララ・ユスフザイは教えてくれています。

 日本は高齢社会のトップランナーです。日本の医療技術やケア技術、そして福祉用具が戦禍で苦しむ世界の人たちに無償で提供されるなら、私たちの国は世界で一目置かれ、尊敬される国になるのではないでしょうか。


■ 最新業界ニュース

1.「高齢障害者に介護保険財源を」 障害福祉サービス見直し(厚労省)

 社会保障審議会障害者部会(部会長=駒村康平慶應義塾大学教授)は24日、障害者総合支援法の見直しに向けた論点の一つである「高齢の障害者に対する支援の在り方」について議論した。予算が1兆円を超え、多くのサービスで毎年度利用者が増えている障害福祉サービスでも制度の持続可能性は大きな課題だ。そうした状況を踏まえて、「消費税財源が入っている介護保険財源を障害者総合支援法で活用できないか」との指摘が複数上がった。

2.マイナンバーは「実印」 個人情報保護レベルアップを

 国民一人ひとりに番号が付与され、社会保障、税金、災害対策の手続きのみに使用されるというマイナンバー。今年10月に個人番号の通知が始まり、来年1月から利用開始となる。本紙が24日に主催したセミナーで、福祉規格総合研究所の山本伊都子氏は、「マイナンバーは実印」として、日ごろ、利用者の個人情報が記載された書類を扱い、持ち歩くことが多いケアマネジャーやヘルパー、介護事業所に、個人情報の管理と安全対策を強化することを強調した。運用面では決まっていないことも多く、会場からは多くの不安が寄せられた。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「3つのチャレンジ」
小金井市地域包括支援センター研修 「総合相談対応研修」

1.相談者の困っていることを整理し一緒に考える
2.共感できないことでも「尊重」する
3.仕事モードの自分を作る
(K.Mさん 看護師歴36年 包括支援係)

【ムロさんのコメント】
 悩んでいる人は往々にして自分が何を悩んでいるのかわからなくなっています。質問をしながら本人の悩み事、困り事、迷い事を整理しましょう。価値観は多様です。すべて共感できるという人がいたら、それは傲慢です。共感的にかかわること、本人の考えや立場を尊重することが大切です。どのような仕事をしている人も素の自分でやっている人は少ないでしょう。仕事モードっていい言葉ですね!(^^)!


■ 全国の研修会場の声
小金井市地域包括支援センター研修 「総合相談対応研修」

「電話相談における対応は参考になりました。顔が見えない分、声色などからいろいろなことを判断する必要があるし、電話でなければならなかった理由など、その方の事情が隠れているということがわかりました」(H.Sさん 包括歴0.4年 社会福祉士歴6年)

【ムロさんのコメント】
 声って不思議です。顔は見えなくても、電話の声の音色で体調や感情はおおよそ予想がつきます。電話だから話せる、話したい相手の事情をイメージしながらやりとりを。無理せずに来所か訪問につながるように。本格的な対応はそこからです。なお、ダラダラ話す人の場合は2〜3分に一回は「小まとめ」を。

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★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒追加開催「なるほど伝わるプレゼンの技術〜話し方・組み立て方・図解作成の勘所〜」(定員10名)
│日 時│8月9日(日)10:00〜17:30
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/present2708.html

⇒シリーズ(3)「「本人らしさ」に着目したアセスメントの勘所〜ICFの視点で行う「ADL、IADL、CADL」分析〜」(定員20名:キャンセル待ち)
│日 時│8月23日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2708.html

⇒シリーズ(4)「本人の「自立と自律」をチームで支えるケアプラン〜自助・互助・共助のプランニングの勘所〜」(定員20名:残席8)
制度改正でこれからは根拠と見通しと評価ができる2表、1週間単位のケアの包括的支援わかる3表が求められています。利用者(家族)の意向とアセスメントをもとに、厚労省が示す課題整理総括表(一部改変版)を活用しながら、「本人らしい自立(自律)した暮らし」を支えるために、「何をめざし(課題)、どのような目安で(目標)、どのようなことを(サービス内容)、だれが(サービス種別)行うのか」をプランニングします。3表のオリジナルな作成方法も学びます。
│日 時│9月20日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2709.html

⇒シリーズ(5)「コーディネート〜サービス資源の調整と交渉〜」(定員20名)
ケアマネジメントするサービス資源は介護サービスだけではありません。本人ができること(自助)、家族が行うこと(互助)、地域・近隣・商店街が行うこと(互助)、通院・往診・処方など医療・看護が行うこと、そして行政・社協が行うことまで、コーディネート対象は多様です。各資源(事業所)ごとの選び方から調整・交渉の仕方などの「勘所」を学びます。
│日 時│10月11日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2710.html

※6月より受講料がお得になる「スクール会員制」を始めました。会場ですぐに手続きできます!(^^)!
※「新ケアマネジメントの仕事術シリーズ」の今後のテーマはWEBに掲載!
※8月9日開催分はスクール会員対象外セミナーです。


★今週のおしらせ

◎ユーキャン通信講座「高室式書き方トレーニング」が好評!
3ヵ月であなたもケアプランの達人に。日本語の基本からインプットの仕方、アウトプットの手法(文章)などを盛り沢山!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/05/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「居住系施設の存亡はいかに?」(第422話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー8月号 高室流 会議力アップ講座
「会議の小まとめ・大まとめ」(Vol.5)


◇ 編集後記 ◇

 猛暑猛暑の東京・・・いや日本列島。熱中症と脱水症はむしろ家の中で起こっているという事実。そして上空に上った水蒸気が積乱雲となってゲリラ豪雨を降らせる、雹(ひょう)を降らせるという異常事態も。全国の特養や図書館などが「涼みに来て下さいサービス」を始めているとのこと。素晴らしい地域貢献だと思います。この夏を乗り切ることも大切ですが、ここで体力を使い切った高齢者の方が季節の変わり目の9月に他界するということもあるので要注意です。みなさんもご自愛くださいね!(^^)!そしてお盆にはご先祖様に手を合わせましょう・・・合掌。<ムロ>

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

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