ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第434号
2015/06/25(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの考察 「人生のものさし〜90cmから110cmへ〜」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
6月28日(日)10:30〜17:00(残席6)
新ケアマネジメントの仕事術シリーズ「ケアマネジャーの仕事力」

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■ ムロさんの考察
「人生のものさし〜90cmから110cmへ〜」

 私の手元に樋口恵子著「人生100年時代への船出」(ミネルヴァ書房)があります。樋口さんのネーミングのうまさには、いつも脱帽します。
 たとえば、戦前は「人生50年」だったので、いまは「人生倍増時代」だと。たしかにそうですね・・・人生が長くなりました。働く期間も同じです。55歳定年制が60歳に伸び、こんどは65歳が義務となって、やがては70歳が当たり前に?
 しかし、問題は、65歳以降の35年間をどう生きていくか・・・

 ハーバード大学のバーマン教授によれば、「人類にとって最大の変化は、ここ半世紀で長寿が普遍化したことだ。長寿を獲得したこの50〜60年間は、それ以前の5000年に相当する」そうです。
 いま、100歳以上が約5万人強。それが間もなく10万人になり、2050年の推計では68万人と予想されています。80歳前後で亡くなると「ちょっと早すぎる死だ」と語り草になるかも・・・

 このような時代を、私は「長命社会」と呼んでいます。長寿社会なる表現がありますが、「寿」といえる人ばかりでしょうか。病気や寝たきりになってしまったり、壮絶な痛みと倦怠感に襲われながらの日々が、果たして、それを一方的にめでたいと決めつけてよいのでしょうか。

 長命であることが長寿であるための「生きた処方箋」がまさに求められている時代です。これまで90cm程度でよかったものさしでなく、110cm程度のものさしで人生を測らないと安心できない時代になったわけです。
 人生を長旅に例えるなら、100kmを歩くためのロードマップが私たちの片手にあること・・・それも体力や記憶も落ち、病気がちであっても歩き続けられる知恵のつまった雑学いっぱいの「地球の歩き方」的なマップが。

 樋口さんはこのように述べています。
「お任せでなくみんなで考え、知恵を集めて新しい社会の常識を創ることができれば、高齢者=弱い人と思われる集団が、人々との関係を強めることによって、その社会は思いがけぬ強さを持つかもしれません」
 私たちが「オズの魔法使い」ならぬ「老いの魔法使い」になって同世代や若い世代と支え合う関係を深めれば、この世のおだやかな強さをもった社会に転換できるかもしれない、と力強く語ります。

「人生100年丸」という船の初の乗組員を自負する樋口さんの高らかなる宣言は、あのクラーク博士が語った「少年よ 大志を抱け。年老いたこの男のように」に相通づるものがあり、私の背中を力強く押してくれます。


■ 最新業界ニュース

1.人材確保に「ケアリンピック」(東京都・武蔵野市)

 東京都武蔵野市は「ケアリンピック武蔵野2015」(仮称)を12月12日に初開催する。地域で働き、市民を支えている介護・看護職に感謝を伝えるとともに、好事例を共有することで、夢と誇りをもって働き続けることができるようにするのがねらいだ。

2.「高齢者の若返り」で新定義議論(日本老年医学会)

 日本老年医学会、日本老年社会科学会、日本ケアマネジメント学会など老年学8学会の合同大会が、12〜14日の3日間、横浜市のパシフィコ横浜で開催された。 トップを切って12日朝に行われたシンポジウム「高齢者に関する定義の再検討」では、定員1千人のホールが超満員。「10年前に比べ、高齢者は5〜10歳若返っている」と想定される科学的データが示され、元気高齢者が「社会参加できる社会を創ることが活力ある社会のために大切」との声明を出した。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「3つのチャレンジ」
介護支援専門員調布連絡協議会「ケアプランと個別支援計画の連続性」

1.ケアプランの2表の書き方を変える
2.本人らしさを意識して目標を立てる
3.サービス事業者にとってよくわかる個別性の高いプランを立ててみたい
(R.Mさん ケアマネ歴6年 包括所属 社会福祉士)

【ムロさんのコメント】
 2表の書き方を変える(例:課題を示し、長期・短期目標とサービス内容を事業所に考えてもらう)やり方には、みなさんずいぶんと納得されていました。現場が目標とサービス内容に責任を持つのですから、このような現場提案型の作りこみ方があってもよいのでは、という提案です。個別性の高いプラン、ぜひがんばってみて下さい。詳細は新刊「新・仕事術」を参考にして下さい!(^^)!


■ 全国の研修会場の声
介護支援専門員調布連絡協議会「ケアプランと個別支援計画の連続性」

「とても楽しかったです。自分の日常のなかにいろいろ参考になることが山ほどあるということに気づきました。時間をかけて本人の意向を聞き、ヘルパーさんにこんなことを見てもらいたいときちんと言えるようにしたい」(Iさん ケアマネ歴8年 女性)

【ムロさんのコメント】
 ADLやIADLなどのアセスメントは、ご自分の日常生活を振り返ってみると、いろんなヒントが湧いてきます。部屋の飾りつけ、料理の盛り付けや食べ方、それぞれに、ご自分なりのこだわりや流儀があるはずです。それを利用者の方に立場を変えるだけで、おもしろいようにユニークな質問ができるでしょう。期待しています!(^^)!

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★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒シリーズ「ケアマネジャーの仕事力」(定員20名:残席1)
10年ぶりに改訂された「新・ケアマネジメントの仕事術」(中央法規出版発行)を用いたシリーズセミナーの第1弾。現場で求められる2つの仕事力(チームマネジメントとセルフマネジメント)の視点から、ケアマネジャーに求められる実践力を学びます。自己成長のノウハウだけでなく人材育成やスーパービジョンやコーチングでも活用できる実践的手法を身につけます。
│日 時│6月28日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2706.html

⇒シリーズ「利用者(家族)との出会いとインテークの勘所〜新規ケースと引き継ぎケース〜」(定員20名:残席7)
7月からは「新ケアマネジメントの仕事術」をテキストに、毎月連続で学ぶセミナーのスタートです。第1回は「初回訪問、インテーク、意向の聴き取り」です。初回訪問の準備、対象別対応(例:新規、引き継ぎ、紹介)、インテーク時の利用者(家族)の基本情報の取集のポイント、利用者(家族)の意向の引き出し方の勘所などを相談援助シーンも取り入れながら実践的に学びます。
│日 時│7月19日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2707.html

⇒追加開催「なるほど伝わるプレゼンの技術〜話し方・組み立て方・図解作成の勘所〜」(定員10名)
事例検討会、グループスーパービジョン、地域ケア会議、入院入所カンファレンス、法人内会議など「プレゼンの機会」は格段に増えています。「わかりやすく、聞き取りやすく」、そして「あがらず」に話すためには「技術」が必要です。対象別・人数別の話し方、話の組み立て方、さらにパワーポイントの図解の作り方まで実践的に学びます。
│日 時│8月9日(日)10:00〜17:30
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/present2708.html

⇒シリーズ「「本人らしさ」に着目したアセスメントの勘所〜ICFの視点で行う「ADL、IADL、CADL」分析〜」(定員20名)
8月の第2回は「利用者(家族)のアセスメント」です。問題発見・指摘でなく、利用者(家族)がおかれた状況の把握・分析・原因整理からニーズ把握、そして課題化までのプロセスを学びます。ICF(国際生活機能分類)の視点をもとに心身の状況、ADL・IADL、意思疎通、社会参加、さらには本人らしさ(文化性)に着目したCADLまで幅広いアセスメント手法を学びます。
│日 時│8月23日(日)10:00〜16:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/caremanage2708.html

※6月より受講料がお得になる「スクール会員制」を始めます。会場ですぐに手続きできます!(^^)!
※「新ケアマネジメントの仕事術シリーズ」の今後のテーマはWEBに掲載!
※8月9日開催分はスクール会員対象外セミナーです。


★今週のおしらせ

◎ユーキャン「高室式ケアプラン書き方トレーニング」
テキストとDVD学習で、3ヵ月であなたもケアプランの達人に!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/05/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「裏話:会議力アップ講座〜会議の進め方・引き出し方〜」(第417話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー7月号 高室流 会議力アップ講座
「会議の進め方・引き出し方」(Vol.4)


◇ 編集後記 ◇

 先日、「新・ケアマネジメントの仕事術」を担当してくれた編集者M氏と後任のS君、そして図解などをデザインし本のレイアウトをつくってくれたMさん、そして同僚のKさんと5人で中央法規出版近くの馬肉屋!さんでささやかなお疲れ様会を開きました。5年かかってようやくたどり着いたこの日。エベレストの頂上で雲海を眺めながら祝杯を上げている、そんなさわやかな気分でした。もちろん、ちょっと飲み過ぎでしたけど・・・(^_^;) 新刊は6月末に書店に並びます。しばし、お待ちください<(_ _)> <ムロ>

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

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