ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第425号
2015/02/26(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの予断・余談 「ビジネス誌が特集する認知症ブーム」を読む
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のお知らせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
4月19日(日)10:30〜17:00
「もうこわくない!苦情が感謝にかわる対応術」(定員15名)

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■ ムロさんの予断・余談
「ビジネス誌が特集する認知症ブーム」を読む

 ここ数年、ビジネス誌が介護を特集することが増えています。どちらかといえば「賢い施設選び」が主です。あとは「介護離職」というもの。日経ビジネス誌が「介護ショック」という内容で、離職の危機にいる「隠れ介護社員」と警鐘を鳴らしました。男性週刊誌は介護花盛りの印象です。
 そして今回は、週刊ダイヤモンドが「認知症社会〜3人に1人がヤバい〜」を特集しました。

 まさに、みなさんが日々取り組み話し合っているテーマにドンピシャです。この背景には政府の「認知症国家戦略」の発表がありますが、このような特集を組んでも実売が十分期待されるほどにビジネスパーソンにとって切実化しているというわけです。

 この特集は、軽度認知障害(MCI)診断となったあの蛭子能収さんを登場させ、当事者としての声を語ります(結構リアルですね)。そして認知症社会が「3人に1人が危ない」と具体的な数字を示します。パート2では、「認知症に負けない」ための民間の資源を活用した工夫(食事、見守り、移動手段)を紹介します。これが実に実践的で目を引きます。(レイアウトもうまい!)

 パート3で「介護保険を使い倒す」(ビジネス誌らしいですね(^_^;))方法をいくつも伝授。ケアプランまで掲載しています。パート4では、「40代から備える!」というタイトルで認知症予防のノウハウを紹介。パート5は「認知症診断と治療の最前線」。製薬メーカーや医療機器会社の最新の取り組みです。

 これらの雑誌を積極的に読みましょう、とケアマネのみなさんにお話しします。「みなさんにとっては目新しくないかもしれませんが、家族である40代〜50代の男性はこれらを読んでいます。これを読むと家族たちの介護への理解や解釈の傾向を知ることができるからです」と。

 興味深いのは、編集者・ライターのみなさんのレベルが確実に上がっています。実用的で読者のニーズに堪えうる内容です。専門誌もかなわないルポもあります。それは前述しましたが、家族の介護への理解度も上がっているということなのです。

 厚労省や行政文書、業界紙誌を目を皿のように読んでいるだけでは「上から目線」になります。一般社会の人が目に触れる新聞・雑誌、テレビ特番などを見ることで「家族目線」を養う一助になるでしょう。


■ 最新業界ニュース

1.「厳しいが、利用者守る」1施設1500万円減収に(全国老施協)

 「厳しい内容だが、サービスは後退させない」・・・2015年介護報酬改定の結果を受けて、全国老人福祉施設協議会(石川憲会長)は13日、記者会見を開き今後の対応への見解を示した。全国老施協では、同会が行ってきた収支状況調査に基づき影響を試算した。これによると、施設をマイナス5.6%、通所介護やショートなど在宅サービスをマイナス4.48%で計算した場合、平均的な規模の施設(定員73.1人)での減収は約1500万円になる。これにより、5割近くの施設が赤字になる計算という。

2.「在宅老人ホーム」が始動 関心高く手応え〜人材確保に課題〜

 高齢者住宅事業大手のメッセージ(橋本俊明会長)は今月から、新規事業である「在宅老人ホーム・Zアミーユ」を世田谷区など都内3カ所で開始した地域住民に向け開催した説明会は毎回定員をオーバーするなど関心の高さに手応えを感じる一方、ヘルパーの確保に課題も。サービス付き高齢者住宅の新設を抑えて挑むチャレンジが始まった。2月に開所した事業所は世田谷区、杉並区、新宿区の3カ所。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「3つのチャレンジ」
ひかりの園相談支援従事者研修「本人らしさに着目したアセスメント技術」

1.子どもの自律を支援する
2.自己肯定感をうながす
3.子どもの心地よさを優先する
(M.Aさん 対人援助歴6年 保育士歴4年)

【ムロさんのコメント】
 障がい児を保育しているM.Aさん、は子どもの障がいを受容できていない親への支援に苦労されているとのことでした。ICFがいう「プラス面」に着目し、「できること、できはじめたこと」を伝えることが親の自己肯定感を促がすことになります。「本人らしさ」は本人にとっての「心地よさ」です。そこに着目するだけでも、関わり方のレベルはアップします。


■ 全国の研修会場の声
ひかりの園相談支援従事者研修「本人らしさに着目したアセスメント技術」

「アセスメントとは情報集めというイメージでしたが、講義を聞き人間が生活している行動1つ1つに特長やこだわるポイントがあり、支援者が気づいていない(特に情報として聞き取りしているだけで、本人の本当の願いを聞くまでいけていない)ことが何年も接している相手でもあることを実感しました。グッとくるような目標と生活ができるよう前向きな支援を考え直してみたいです」(Kさん 対人援助歴4年 社会福祉士・介護福祉士)

【ムロさんのコメント】
 アセスメントを「情報集め」?と勘違いしている相談援助職がいます。いつの間にか、そうなってしまっている無自覚の人を含めるとさらに・・・。課題分析と訳されますが、分析軸が曖昧では課題は浮き彫りになりません。その軸となるのが「本人らしさ、本人の願い・望み」です。要介護高齢者では「これまでの暮らし」がヒントになりますが、障がい者・児は「いまの暮らし」がヒントです。十分な言葉を持たない人もいます。わずかな表情、動作から読み取るセンスが求められています。

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★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒「なるほど伝わるコミュニケーション術〜実践的話し方の勘所〜」(定員15名:キャンセル待ち)
「うまく話せない」「ついあがってしまう」と話し方に悩むケアマネジャーや専門職のみなさん。話す場面は利用者(家族)だけでなく、サ担会議や地域ケア会議までさまざまですね。3月のスクールでは「話し方」がテーマ。発声・滑舌・表情づくりから、対象別、場面別の話し方、さらに話の組み立て方まで行います。年間100回以上、15年間の経験から編み出された高室式話し方の勘所を少人数で指導。どのような「場面」にでも応用できます。
│日 時│3月22日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/communicate2703.html


⇒「もうこわくない!苦情が感謝にかわる対応術」(定員15名)
いま、現場では苦情がとても増えています。かつては特定の人?だったのが、普通?の利用者(家族)から直接届くことも。でもそれって苦情でなく質問・要望・依頼ではないでしょうか?それにそもそも勘違いだったり。たとえば苦情が相談面接やサービスの「改善のきっかけ」になれば?苦情は質の向上の「宝箱」。焦らず、恐がらず、余裕を持った対応術を学びましょう。
│日 時│4月19日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/handle2704.html


★今週のおしらせ

◎ユーキャン「高室式ケアプラン書き方トレーニング」
テキストとDVD学習で、3ヵ月であなたもケアプランの達人に!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/05/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「文章は主語と述語が書ければなんとかなる」(第400話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー2月号 高室流 考えるヒント
「福祉とふくし」(Vol.11)


◇ 編集後記 ◇

 介護保険スタートから15年。介護の社会化は大きく進んだ感があります。なにせ介護ロボットに本気で取り組む企業や研究者が育っているのですから。それに介護家族となる当事者の増大も目を見張るものが。その皆さんも20年後には当事者となるわけで・・・日本人の特長は熱しにくいがみなが熱くなったら一斉に!というもの。実用新案や応用が上手な日本民族?の真骨頂が介護分野でも発揮され始めているのを実感します。難問山積ながら、なかなかやるな、日本人。これが私の予断・余談です(^_^;)〈ムロ〉

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

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