ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第424号
2015/02/12(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの感性 「報酬改定」の読み込み方〜一喜一憂への懸念〜
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
2月15日(日)10:30〜17:00
「わかる・書ける文章術〜実践的書き換えの勘所〜」(残席3名)

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■ ムロさんの感性
「報酬改定」の読み込み方〜一喜一憂への懸念〜

 先週、次期介護保険事業計画を左右する「介護報酬改定」が発表されました。予想通りだった人もいれば、これはひどい!と憤る人、事業継続を不安視する人、ケアの質の低下を予測する人も・・・。今回は、マイナス改訂ですから、メディアもネットも当事者、関係団体の方々も酷評のオンパレードです。

 消費税Upの延長が決まったので財源不足で「仕方ない」との空気があります。が、報酬は3年間固定ですから、消費税Upを1年後に実施しても、2年間は社会保障費に充当しなくてよい「莫大な消費税Up分」が余る?ことになります。その使い道は?政府・財務省は違った目的(意味)で「消費税の延長」という大ばくちに出たのではないかと勘繰りたくなります。
 さらに特養の内部留保3億円問題、他産業に比較して営業利益率の高さなどをメディア戦略で散々喧伝され、社会的に包囲されてしまった感があります。

 マクロの話はさておき・・・たとえば、ケアマネ報酬で認知症加算・独居高齢者加算が包括化されました。みなさんは、これをどう考えますか?
 加算とは、地道に取り組んできた人への報酬上の評価であり、その業務をやっていない事業所への叱咤・誘導です。目的は「質の向上」です。
 入院入所・退院退所連携加算ができた時、ある感慨がありました。私は知っていました。加算がつかずとも入院入所時や退院退所時にカンファレンスに参加し連携を組んできたケアマネさんたちを。それが報酬上評価すべきことの意味を訴え、運動してきた人や団体の存在も。
 私が共感したのは「質の高い仕事」を地道にめざし実績をつくってきたプロフェッショナルの姿勢を見たからです。

 そして・・・「質のよい仕事ぶり」が加算として評価されることで、ようやく思い腰を上げる(上げることができた)事業所やケアマネさんたちも知っています。

 そこで・・・加算を売上げ増と考える事業所が、加算がなくなればやらないことも当然となることが私の懸念です。よもや、認知症・独居加算がなくなったからといって月2回以上の訪問をやめる事業所はあるとは考えたくありません。同様に訪問介護や通所介護、訪問看護などの在宅ケア、特養・老健などの施設ケアの加算すべてにいえます。

 そして減算規定・・・減算は懲罰であり、誤りを正すための規制であり、「質の担保」なのですが、行き過ぎが心配です。即効性のあるがん治療ががん細胞だけでなくいい細胞まで痛めてしまうことに似ています。そして主旨を歪め、減算をスリ抜けるための拡大解釈をする輩が・・・。

「質の高いケアマネジメントやケアサービス」は、厚労省が示すものなのでしょうか?彼らが打ち出す指針や報酬でいちいちぐらつくものなのでしょうか?
 本来の「プロフェッショナルさ」が求められています。


■ 最新業界ニュース

1.主任ケアマネに更新制 46時間の研修を義務化

 介護支援専門員の一連の見直しに伴い、厚生労働省は主任介護支援専門員にもテコ入れする。最も大きいのは、更新制の導入だ。更新カリキュラムは46時間。本当の意味でワンランク上のケアマネの仕事とするため、更新研修を受けることができる人に要件を設け、一定の実力があると考えられる人だけに絞り込んでいく方針だ。2016年度からの実施となる。

2.介護保険超えた「街づくり」を 三菱総研シンポ

 三菱総合研究所は3日、「地域包括ケアシステムの構築と住民参加」と題したシンポジウムを都内で開催した。介護保険制度の改正で目指す住民参加型の取り組みを進める保険者が事例を報告。介護保険制度の中に止まらず、住民が参加し、社会貢献できる「地域づくり」を進めることが重要と話した。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「3つのチャレンジ」
新潟県新発田市研修「模擬地域ケア会議〜シュミレーション〜」

1.進行役は発言者の顔を見ない
2.テーマごとに、話し合いの時間「〜分」と提示する
3.伝わりやすい表現を心がける
(Y.Iさん 包括歴3.9年 ケアマネ歴12年 女性)

【ムロさんのコメント】
 進行役が発言者の顔を見ると「進行役&発言者」の関係になり、進行役が全体を見れなくなるからです。発言者は進行役でなく参加者に向けて話すです。私が進行役の時は、発言者に最初のアイコンタクトを送ると、参加者の反応を見ます。すると発言者は全員に話し始め、全体で話し合う雰囲気になります。これも高室流ファシリの極意。冒頭に「○○について10分話し合いたいと思います」と伝える事で効率的な話し合いができます。


■ 全国の研修会場の声
新潟県新発田市研修「模擬地域ケア会議〜シュミレーション〜」

「それも1つの方法ですね、と発言を尊重する。同じようなケースはありますか?と個別ケースを地域の課題へ発展させる。似たようなケースを例に出し、改善のヒントとする。質問の理由を述べてもらうことで全体の質問になる」(A.Aさん 包括歴5年 社会福祉士歴5年 女性)

【ムロさんのコメント】
 今回の模擬地域ケア会議では、私が1時間、進行役の見本を見せて、それから2事例やりました。発言する人は緊張し間違っていないか不安に思っています。的外れな発言?も確かにあります。それを否定しては場はしらけます。「それも1つの方法(考え)ですね」と尊重することで本人に肯定感が生まれ、話し合いにバランスが生まれます。進行役は誘導役や審判役ではないのですから・・・!(^^)!

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★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒「わかる・書ける文章術〜実践的書き換えの勘所〜」(定員15名:残席3)
文章は書き手のものでなく「読み手」のもの。わかりやすいだけでなく、コンプライアンス上も「堪えうる表記」はどうすればよいか。ケアマネジメントでは、ケアプラン、支援経過記録、介護記録などなど「書く作業」が盛り沢山。ところが「文章」に苦手意識を抱くケアマネジャーや現場リーダーはたくさんいます。どのような「文書」作成にも活用できる高室式文章術を指南します。
※「文章をみるみる変えていく体験があなたの自信になります!(^^)!」高室
│日 時│2月15日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/writing2702.html

⇒「なるほど伝わるコミュニケーション術〜実践的話し方の勘所〜」(定員15名:残席5)
「うまく話せない」「ついあがってしまう」と話し方に悩むケアマネジャーや専門職のみなさん。話す場面は利用者(家族)だけでなく、サ担会議や地域ケア会議までさまざまですね。3月のスクールでは「話し方」がテーマ。発声・滑舌・表情づくりから、対象別、場面別の話し方、さらに話の組み立て方まで行います。年間100回以上、15年間の経験から編み出された高室式話し方の勘所を少人数で指導。どのような「場面」にでも応用できます。
│日 時│3月22日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/communicate2703.html


★今週のおしらせ

◎ユーキャン「高室式ケアプラン書き方トレーニング」
テキストとDVD学習で、3ヵ月であなたもケアプランの達人に!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/05/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「Wishプラン〜願いを叶える〜」(第398話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー2月号 高室流 考えるヒント
「福祉とふくし」(Vol.11)


◇ 編集後記 ◇

 先週から報酬改訂を巡り周囲もザワザワ。某市の第6期介護保険事業計画のお手伝いをしているので、保険料や計画内容にじかに反映するので、ことさら緊張して厚労省の文書を読み込んでいます。しかし、関連する資料を含めると、その量の多さに辟易とします。本当にすべて読み込んでいる人なんているのでしょうか・・・いるのでしょうね(^_^;)〈ムロ〉

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

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