ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第417号
2014/11/13(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの懸念 「制度外ホームの闇〜シニアマンションで130人に拘束介護〜」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
12月21日(日)10:30〜17:00 (定員15名:残席7)
【第1回】「会議の力〜チームをまとめる話し合いの技術〜」

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■ ムロさんの懸念
「制度外ホームの闇〜シニアマンションで130人に拘束介護〜」

 日曜日(11月9日)の朝日新聞全国版。1面に「制度外ホームで拘束介護〜約130人、体固定や施錠〜」の文字が踊りました。
 場所は東京都北区。家賃・介護費・医療費・食費などを含めて約15万円で入れるという「シニアマンション」3棟。もちろん入居金や敷金もいらない。有料老人ホームにも届け出ていない制度外のホームです。

 8月末で3棟はほぼ満室。入居者160人のほとんどが要介護4〜5。居室の多くは四畳半程度でベッド以外にあるのは丸椅子1脚と収納ボックスだけ。問題は、ベッドは高さ30センチ程度の柵に囲われ、つなぎ服を着せられ、さらに腹部に太いベルト、ミトンの手袋で柵に身体や手が固定されていること。そしてドアは廊下側から鍵をかけ、つっかい棒をし、24時間ドアロックという張り紙まで貼っているという始末です。

 認定調査の際は、北区から訪問介護事業所に事前連絡が入るので、「認定調査チェックカード」にもとづき、ドアロックを解除、手首ベルトを外すなどを行っていたようです。解除した拘束具は天井近くの棚に置き、調査が終わると再び拘束していたのは、現場のヘルパーの人たちでした。

 忙しさのなかでヘルパーたちは「しょうがない」と自分に言い聞かせ、やがて疑問も抱かなくなり、当たり前になっていったといいます。この指示を出していたのが医療法人の医師たち・・・これが実に6年間続いてきたのです。
 このことが今回明らかになったのは、内部通報か、家族の情報提供か、その情報ソースは明らかにされていません。ただし、ここに出入りするケアマネジャーや訪問介護ヘルパーたちは知っていながらも告発できなかったのはなぜか?そして確信犯的に辞めなかった医療法人の本音はどこにあるのでしょう?

 制度外ホームの怖さをまざまざと見せつけた今回の事件。この顛末はまだまだ読めません・・・では、同様のことがサービス付き高齢者向け住宅では?住宅型有料老人ホームでは?そして貧困ビジネスの象徴のような高齢者アパート?で、起こらないでしょうか?・・・そんなわけがない、今まさに起こっているのではと危惧するのは私だけでしょうか?(>_<)


■ 最新業界ニュース

1.生活行為向上リハ加算を新設(厚労省)

 厚生労働省の「高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会」(座長=大森彌東京大学名誉教授)は6日、通所・訪問リハの来年度からの介護報酬について、新たに「生活行為向上リハ加算(仮称)」の導入を提案することで合意した。近くまとめる報告書に盛り込む。介護保険のリハは、明確な目標を立てて生活行為の自立と社会参加を目指す流れをスタンダードとする一歩となりそうだ。

2.老健 在宅復帰を重点評価 療養病床に「機能強化」創設(厚労省)

 社会保障審議会介護給付費分科会(座長=田中滋慶應義塾大学名誉教授)は6日、老健と介護療養型医療施設の報酬について議論した。厚労省は、老健の在宅復帰支援機能を高めるため、リハ職の多い施設の基本報酬や在宅復帰・在宅療養支援機能加算を引き上げる案を提示。概ね了承された。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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■ 今週の「3つのチャレンジ」
新潟県介護支援専門員協会「施設ケアプランの役割と施設CMの立ち位置」

1.入所時に在宅のケアプランを見せてもらう
2.ご自宅に1度は見学に行く
3.日常の生活のなかで「選択してもらう」場面をつくる
(A.Sさん 施設CM歴4年 女性 グループホーム勤務)

【ムロさんのコメント】
 入居時前のケアプランと訪問介護・通所介護・訪問看護などのサービス計画は、初期の施設ケアプランにとっては、大切なケアデータの宝庫です。そして「本人らしさ」を知るためには、1度は自宅を訪れてみましょう。家の玄関から居室まで、すべて利用者ワールドです。まさに人生遍歴のデータの玉手箱です。それらにじかに触れることで、本人理解が深まり、適切なケアを形にすることができます。


■ 全国の研修会場の声
社会福祉法人北桑会「福祉・介護職員のキャリアデザインと自分育て」

「自分自身、反省をつい長引かせてしまい、結果、仕事に支障が出てしまうことがあります。先生の"反省は1回でいい"をめざしてがんばりたいと思います。未来志向で考えるとモチベーションが上がる気がします」(Y.Tさん 包括・主任ケアマネ 介護福祉士)

【ムロさんのコメント】
 人はいい事を思い出す時は控えめになり、失敗したことなどは、後悔と怒りの感情で思い出す頻度が圧倒的に多いものです。しかし悩んでも仕方ありません。それらはすべて「過去」のことだからです。反省は、真摯で誠実な人柄ですが、同じことを何度も反省していると脳が学習して、また同じ失敗を誘導することもあるようです。
 大切なのは、これからどうするか。未来志向で「では、どうやればよいか」を考える方が、ずっと建設的です。だから、私はあえて「反省は1回」と言っているのです。

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★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ウェブサイトより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!)

⇒【第1回】「会議の力〜チームをまとめる話し合いの技術〜」(定員15名:残席7)
ケアマネジメントにおいて「話し合い」はケアチームをまとめる大切な技術です。地域ケア会議、サービス担当者会議、事例検討会から事業所内会議まで、話し合いの場はたくさんあります。でも「会議」に苦手意識を抱くケアマネジャーや現場リーダーはたくさんいます。どの会議にも活用できる進行・参加の技術、資料づくりのコツを学ぶことで、みなさんは会議上手に一歩近づけます。
│日 時│12月21日(日)10:30〜17:00
│詳 細│WEBにて→ http://m.caretown.com/tokyo/meeting2612.html


★今週のおしらせ

◎ユーキャン「高室式ケアプラン書き方トレーニング」
テキストとDVD学習で、3ヵ月であなたもケアプランの達人に!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/05/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「研修の現場から:書き換えパフォーマンス」(第386話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー11月号 高室流 考えるヒント
「価値観」(Vol.8)


◇ 編集後記 ◇

 10月末日、母校の北桑田高校1年生に講演をする機会がありました。タイトルは「これからのニッポン、お楽しみはこれからだ〜上手に苦労しよう〜」です。生徒たちの感想文が届きました。「仕事を選び、働いていくうえで、苦労を楽しむ気持ちで乗り越えていくという前向きな心を常に持つことを知りました」「どんなことでも面倒くさい、だるい、と思わずに、真剣にすれば楽しくなると考えながら生活していきたい」「上手な苦労という考え方をしたことがなかったので、講演がかなり新鮮に感じた」などなど。聴く態度はさまざま(^_^;)でしたが、私の伝えたいことはそれなりに感じてもらったようです!(^^)!〈ムロ〉

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

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