ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第415号
2014/10/16(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの着目 「実家の片づけ〜エンディング・ストーリーの始まり〜」
[2] 最新業界ニュース
[3] 東京スクールのご案内
[4] 今週のおしらせ
[5] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
12月21日(日)10:30〜17:00 (定員15名)
【第1回】「会議の力〜チームをまとめる話し合いの技術〜」

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■ ムロさんの着目
「実家の片づけ〜エンディング・ストーリーの始まり〜」

 この8月から、どういうわけか「実家の片づけ」が雑誌の特集で一大ブームになりました。某誌は「特集した週刊誌が売れたので、こぞって・・・」とブームの始まりを書いていましたが、実は1年以上前にNHK朝イチで取り上げ、それが予想以上の反響だったのです。
「断捨離」が女性の片づけの一大メソッドとなって久しいですが、これは自分なりの努力でなんとかなるもの。しかし、実家の片づけはそうはいきません。

 そもそも「実家の片づけ」が、なぜ大変か・・・それは、親の価値観やこだわりと「ガチに向き合う」ことを余儀なくされるからです。親が他界していれば、大変ではありながら本人に確認する手間ははぶけます。ところが、存命であるから、そうはいきません。さらに若干の物忘れや認知症がはじまっていれば、まさに、片づけ作業が「予想以上の苦行」になってしまっています。

 なにより「価値観の違い」が鮮明となるといわれます。とくにモノにまつわる「個人的な思い・考え方」が、そもそも違うのですね、これが。
 戦前・戦中の親世代は何もモノがない時代。だからモノが増えていくこと自体が「豊かさ」でした。まさに高度経済成長時は、モノが増え、モノが良くなるプロセスそのものでした。
 そんな世代がどうして捨てられないか・・・その心情には「もったいない」という日本人の美徳があります。そしてモノがない時代を体験している世代にとって「いつか使える、役に立つ」という未来への安心感は捨てる手を鈍らせてしまうようです(といって、これは今の私たちにもありますよね)。
 それが、祝い事の引き出物や贈り物、記念のモノであればなおさらでしょう。「捨てる=義理を欠く・縁を切る」ように思え、自責の念で八方ふさがりに・・・。

 実家の片づけで言ってはいけない言葉があります。それは「もう使わないでしょ、こんなにいらないじゃない、もう捨てるからね、これって汚い」とのこと。すべて本人の気持ちをないがしろにした言葉です。

 ため込んだ持ち物も服も日用品も、すべて本人の自分史そのものです。ですから、親の気持ちを尊重し、焦らずにコツコツと長期戦で取り組むことが実は近道だったりします。ポイントはその時の、やはり声がけです。
「片づくと掃除がしやすくなるね。孫の○○も安心して遊べるね」
「つまづいたら危ないから、別の場所に移そうか?」
「○○は食べきれないから私がもらっていっていい?」
このワンクッションの言葉がけがあるだけでも、親たちの心情はかなり違うようです。なにしろ否定の言葉はありませんからね・・・(^^ゞ。

 このプロセスはエンディング・ストーリーとして、のちのちにこう語られるでしょう。「片づけしながら、親がどういう人だったのか、どういう子育てをしてくれたのかがよくわかったわ」・・・片づけを通して知る親のさまざまな顔。
 これからは、家族の方に「実家の片づけをされましたか?」を確認することが、アセスメントの大きなポイントになるかもしれませんね(^_^;)。


■ 最新業界ニュース

1.「利益は概ね安定的な状況」〜通所介護高止まり、特定施設は急回復〜

 厚労省は3日、介護報酬改定の基礎データとなる2014年介護事業経営実態調査の結果を、社会保障審議会介護給付費分科会の介護事業経営調査委員会(委員長=田中滋慶應大学名誉教授)に示した。収支差率は大半のサービスで5%以上で、特定施設やグループホーム、デイなどでは10%を超えた。「利益は大きく変わらず、安定的な状況にある」というのが委員らの評価だ。結果を踏まえて、今後、給付費分科会での改定議論が本格化する。

2.首都圏で外国人の家事支援受け入れへ(国家戦略特区会議)

 政府は1日、今年5月に地域を限定して規制を緩和する国家戦略特区に指定された東京圏の「区域会議」の初会合を開き、特区計画の素案を示した。神奈川県内での外国人家事支援人材の試行的受け入れや、外国人技能実習制度を航空や観光、物流分野で拡大することなどを検討するとした。東京や神奈川、千葉県成田市を国際ビジネスの拠点として整備し、医療分野などでの新事業創出を目指す。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!HPから申込可能!)

⇒【第1回】「会議の力〜チームをまとめる話し合いの技術〜」(定員15名)
ケアマネジメントにおいて「話し合い」はケアチームをまとめる大切な技術です。地域ケア会議、サービス担当者会議、事例検討会から事業所内会議まで、話し合いの場はたくさんあります。でも「会議」に苦手意識を抱くケアマネジャーや現場リーダーはたくさんいます。どの会議にも活用できる進行・参加の技術、資料づくりのコツを学ぶことで、みなさんは会議上手に一歩近づけます。
│日 時│12月21日(日)10:30〜17:00
│詳 細│HPにて近日公開!


★今週のおしらせ

◎ユーキャン「高室式ケアプラン書き方トレーニング」
テキストとDVD学習で、3ヵ月であなたもケアプランの達人に!
URL: http://www.u-can.co.jp/fukushi/shohin/05/

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「日本のケアマネジメントの現在地」(第382話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー10月号 高室流 考えるヒント
「ありがとう」(Vol.7)


◇ 編集後記 ◇

 最大規模といわれた台風19号は見事に日本列島をほぼ弓なりに北上しました。かつては朝鮮半島に抜けたのが当たり前だったのに、今年は列島直撃が多いのが気になります。某TV番組では、地震学者の立場からは、どこが噴火してもおかしくないのが実情らしく、「平常」という表現は「いつ噴火してもおかしくない」という意味なのに、私たちは「噴火しないこと」と勝手に取り違えて解釈しているとのこと。つくづくと自然の脅威を思い知らされる最近です。
※東京スクールでは、みなさんのご要望をお待ちしています。HPからお寄せください!(^^)!〈ムロ〉

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