ケアタウン総合研究所
バックナンバー

ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第410号
2014/08/07(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] ムロさんの発信 「アクターズケアという試み」
[2] 最新業界ニュース
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクールのお知らせ←
8月24日(日)10:30〜18:00 (定員20名:残席あり)
【第3回】「アクターズケア〜認知症の人とのコミュニケーション力を高める〜」

〜〜〜〜〜〜〜

■ ムロさんの発信
「アクターズケアという試み」

「介護職は俳優にならなければいけない、演技をしなければいけないと先輩から教えられました」
 このように語る現場の職員の方は意外と多くいます。またそう教える人たちも・・・。しかし、俳優になるための演技手法について相談援助や介護の本にはどこにも書かれていません。

 認知症ケアに日々取り組むグループホームを取材すると、認知症の方とのやり取りは実にワンダーランドです。時に息子・娘と勘違いされるのは当たり前。元社長が相手なら社員、OL、銀行員。元校長なら生徒だったり。けっさくだったのが、妄想の激しい人が「部屋のカーテンの後ろに幽霊がいて恐い」と訴えてきた時のこと。彼女はとっさに「私、以前、祈祷師をしていましたので、いまからお祓いをします」と答えるや、部屋の角に向かって「悪霊、退散!」とオーバーアクション。「もういなくなりましたよ」と伝えると、とても安心して部屋で落ち着かれたそうです。

 一方で「嘘はつきたくないので、私は息子ではないですよ」と言うようにしている職員さんも。でもそれは本人に二重のショックを与えています。息子でなかったショックと息子と見間違った自分へのショックと。
 ただ、恥ずかしさや照れが邪魔をして、すぐに演技的な対応ができない人は多くいます。これは当たり前。なぜなら演技トレーニングを積んでいないからです。なんとか、このノウハウを活かせないか・・・3年間、準備をしてきました。

 本人の生きている世界の人物(役柄)になって数分間の話をするための手法、それがアクターズケアです。技術ですから、誰でもトレーニングすることで身につけることができます。そのプロセスで、表情の作り方、声の使い方、身振りの仕方、会話のつなげ方と盛り上げ方などを学びます。
 まさにコミュニケーション手法としても活用できる中味です。

 自分のなかに「いくつかのタイプの人」のストックをつくる・・・
 アクターズケアは認知症の人との新しいコミュニケーション手法なのです。


■ 最新業界ニュース

1.小規模デイは「18人以下」 厚労省 地域密着型移行で方針 〜「お泊まり」届け出を義務化 乱立の歯止め狙う〜(厚労省)

 介護保険法改正により、地域密着型サービスに移行する小規模通所介護について、厚生労働省は利用定員を「18人以下」とすることを明らかにした。通所介護に続けて保険外の宿泊を行ういわゆる「お泊まりデイ」については、指定権者への届け出制、事故の場合の報告制度のほか、介護サービス情報の公表制度による公表を省令で義務付ける改正を行う方針だ。

2.養成校の国試義務付け延期〜介護福祉士資格の一元化断念。実務者のみ実施へ〜(厚労省)

 厚生労働省は、2016年度から施行するとしていた介護福祉士資格取得方法の一元化のうち、介護福祉士養成施設修了生への試験義務付けを当面の間、延期することを決めた。7月25日に開いた福祉人材確保対策検討会(座長=田中滋慶応大学名誉教授)に提案し、了承された。一元化の施行は6月に成立した地域医療・介護総合確保推進法で1年先送りが決まったばかり。再延期にはまた法改正が必要となり、異例の事態と言える。

---------------
最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
---------------

■ 今週の「3つのチャレンジ」
茨城県ひたちなか市「チームケアマネジメントと医療連携」

1.引き継ぐ時は必ずプランをもらう
2.医師への話し方を変える
3.ケアマネとして黒子に徹する
(K.Nさん ケアマネ歴3ヵ月 歯科衛生士歴10年 女性)

【ムロさんのコメント】
 地域包括ケアを「システム」にするためには、ルールづくりとツールづくりが必要です。ルールはマニュアル、ツールは「ケアプラン、情報提供書」などです。そして、ケアマネジメントの主役は利用者、準主役は家族・親族の方々。脇役は現場のヘルパーさんや看護師・現場スタッフのみなさんです。この方たちを黒子として盛り立てるのがケアマネジャー。医療連携は、主治医や看護師への「暮らしの情報」の提供から始まります。


■ 全国の研修会場の声
茨城県ひたちなか市「チームケアマネジメントと医療連携」

「ケアプランはケアマネが頭で考えるものでなく、チームの協働作業である。情報をもらうばかりではなく発信する。自分が聞きたいことではなく、他職種が知りたいことを聞く。自分だけが理解するのでなく各職種がそれぞれに理解する」(M.Iさん ケアマネ歴6年 介護福祉士 女性)

【ムロさんのコメント】
 ケアマネが作るのは、あくまでケアプラン(原案)です。チームで話し合いながら作ることを重視しているベテランCMのNさんは、課題だけを立ててサ担会議に。利用者(家族)とケアチームで「目標とサービス内容」をワイワイ話し合うそうです。思わぬアイデアが飛び出し、利用者さんもとても自覚的になるそうです。なにより個別サービス計画と連動するのがいいとも。やってみてはいかがでしょうか?

〜〜〜〜〜〜〜

★東京スクールのご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!HPから申込可能!)

⇒【第3回】アクターズケア〜認知症の人とのコミュニケーション力を高める〜(定員20名:残席あり)
認知症ケアに活かせるコミュニケーション技法として生まれたのがアクターズケアです。認知症高齢者は「その人の世界」に生きています。接遇の際に語られる人物(例:夫・妻、息子・娘)になることが必要な場面もあります。そのためにプロの俳優から「役柄の深め方」の技術(スキル)を実践的に学びます。また地域での認知症を理解するための「寸劇」での役づくりにも活用できます。明日から現場で使えるノウハウを身につけるセミナーです。
│日 時│8月24日(日)10:30〜18:00
│会 場│武蔵小金井駅(JR中央本線)より徒歩5分
│詳 細│HPにて→ http://m.caretown.com/tokyo/actor2608.html


★今週のおしらせ

◎NHK学園通信講座「伝える力〜福祉・介護篇〜」が好評!
3ヵ月であなたもコミュニケーションの達人に。DVDには講義とケース別対応(例:カンファレンス場面)が盛り沢山!
URL: http://www.n-gaku.jp/life/course/7Q2.html

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「考えるヒントの本音:支援する」(第374話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー8月号 高室流 考えるヒント
「支援する」(Vol.5)


◇ 編集後記 ◇

 梅雨明けのはずが、台風のおかげで九州・四国に猛烈な豪雨が。かたや東京や群馬は39度という猛暑です。異常気象というより、まったく予測のつかない気候が続きます。来週はお盆です。どのように過ごされますか?くれぐれも体調と夏の事故にはご注意を!※東京スクールでは、みなさんのご要望をお待ちしています。HPからお寄せください!(^^)!〈ムロ〉

Facebook
個人:http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro
ケアタウン総合研究所:http://www.facebook.com/caretown.jp

■ 全てのお問い合わせはこちらまで→ info@caretown.com
■ ご感想はこちらまで→ koe@caretown.com
■ 購読申込→ m@caretown.com
■ 配信停止→ mag@caretown.com
■ 東京スクール申し込み→ i@caretown.com

編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

戻る
↑ページの一番上へ↑
(C)ケアタウン総合研究所