ケアタウン総合研究所
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ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第401号
2014/04/03(Thu)
http://m.caretown.com/

▼今週の目次▼
[1] 最新業界ニュース
[2] ムロさんの気づき 「限られた命」の伝え方
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 東京スクールのご案内
[6] 今週のおしらせ
[7] 編集後記

→東京スクール番外編のお知らせ←
5月25日(日)13:00〜17:00※受付開始しました!
「CADL視点で行う事例検討会」
主催:日本CADL研究会/協力:ケアタウン総合研究所

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■ 最新業界ニュース

1.介護職の平均給与7,180円増。加算見直しへ影響も(厚労省)

 厚生労働省は20日、介護事業所の職員の給与など処遇状況を調査した結果を公表した。処遇改善加算の対象となっている介護職員(常勤)の平均給与は、昨年9月分で27万6,940円で前年同月と比べ7,180円増加。非常勤の平均時給は10円アップして1,090円だった。介護職員以外の職種の平均月給・時給も軒並み増加しており、同省では事業所での処遇改善の取り組みが着実に浸透していると分析している。介護報酬改定議論における加算の見直しにも影響がありそうだ。

2.「助け合い」が地域を救う 「地域支援事業化」市民団体は応援

 全国社会福祉協議会は24日、新たな地域支援事業は、NPOやボランティア団体などによる「助け合い活動」を中心に展開すべきとアピールするセミナーを都内で開催した。主催側団体の1つである「さわやか福祉財団」の堀田力理事長は、ポイントは「住民・市民主体」であり、市町村がそうした団体と連携できるかどうかで同事業の成功が決まると強調した。

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最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
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■ ムロさんの気づき
「限られた命」の伝え方

「先生、私はあとどれだけ生きることができますか?」
 医師が難病患者やがん末期の患者から残された生命の時間を質問されたとき、どのように答えるのか・・・やりたい事があるからどうしても知りたいと尋ねている人もいれば、この痛みやつらさがいつまで続くか知りたいから尋ねる人もいれば、それはさまざまだから、答える判断も伝え方もさまざまでしょう。

 告知には「病名告知」と「余命告知」があります。
 自分自身の身におけば希望する人はかなりの数でしょう。ですが、家族への告知を希望するかといえば、病名の重さと余命期間の短さの前では、かなり判断が揺らぐところです。
「あの父がその事実を受け入れるのはむずかしいと思う」
「母には知らせずに、このままそっとしておいてほしい」

 家族の思いは、伝えることのむずかしさと伝えた後の本人との向き合い方に大いなる戸惑いがあるから、「希望しない」という態度がとれます。
 しかし、医師には、これからどうなるであろう症状の変化と余命期間はおおよそわかっている。これを伝えるか、伝えないか・・・究極の質問の前で医師は正答のない答えを自分なりに出さなければならない。
 先日、私が参加した在宅療養支援診療所の医師の研究大会の分科会でのことです。

「伝える後悔と伝えない後悔」の揺れるのは医師だけでなく、家族やケアチームも同じなのではないでしょうか。よくケアマネジャーの方が「利用者が死にたいと話された時、どのように答えればいいかわからない」と悩みを話されます。この時、本人の死にいっしょに向き合うことはむずかしくても、いまある本人の生に向き合おうとすれば、どうでしょう。

 在宅ホスピスをされている山崎章郎医師が発言をされました。私の残りの時間は?と患者が尋ねたら、余命を知らせるのではなく「どうしてそういう質問をされるのですか?」と問いかけるそうです。
「実はかなり弱ってきて・・・とご本人は症状を話されます。私は残された時間は言えませんがどうなっていくかは話せますよ、と説明します。それからは、その質問はなくなります」
 残された命(人生)を支えるためにできること・・・大きな問いかけです。


■ 今週の「3つのチャレンジ」
鹿児島県霧島市「利用者の自立支援をめざしたケアマネジメント」

1.ADL・IADL・CADLで分析
2.課題・目標をCADL化してモチベーションアップ
3.「不安」を見える化する
(K.Hさん 作業療法士 男性)

【ムロさんのコメント】
 霧島市でも「CADL的視点」がとても印象に残ったようですね。霧島市は認知症予防事業で「私のアルバム」づくりをやっています。認知症になる前に、私のなじみの人間関係や服装、楽しみ・趣味、好きな場所などを写真で貼っておくというもの。文章や言葉で伝わりにくくても写真でビジュアル化してもらっておくとケアチームもわかりやすい。これこそ「私らしさ」を伝えることになります。


■ 全国の研修会場の声
兵庫県朝来市「対人援助職のメンタルマネジメント」

「相手にとって"今"が絶好調なのか、どん底なのか。自分のものさしで人を見たらダメだな。自分もどん底の時はそっと見守ってもらいたいなと思い出しました。相手にやさしくすることが大切だと思い直しました」(S.Tさん 社会福祉士歴5年 ケアマネ歴14年 女性)

【ムロさんのコメント】
 感情労働である対人援助の仕事。身体の疲れより「心の疲れ」が深刻な場合があります。心の健康管理も大切な仕事です。「寄り添い」という言葉は素敵ですが、そっと見守る、あえて話題にしないことも大切な関わりです。それも「関係の距離感」がうまくとれているかどうかで感じ方もちがってくるでしょう。

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★東京スクール番外編のご案内

≪場 所≫JR東中野駅そば(東京テクニカルカレッジ)
≪申込み≫ホームページより→ http://m.caretown.com/tokyo/
(メール、電話、Faxでも受付中!HPから申込可能!)

⇒【第2回】「CADL視点で行う事例検討会」(定員30名)
好評だった第1回の第2弾。今回は、講義「CADLと動機づけ」(高室)と研究会で行ってきた事例検討会をライブで行います。利用者の個別性やその人らしさ(本人らしさ)・強さ・願い・望みをどう引き出すか、を体験できます。
※CADL研究会とは?―代表 高室成幸を中心にベテランの相談援助職10名で構成された研究会。
│主 催│日本CADL研究会 │協 力│ケアタウン総合研究所
│日 時│5月25日(日)13:00〜17:00
│参加費│4,000円
│詳 細│HPにて→ http://m.caretown.com/tokyo/cadl2605.html


★今週のおしらせ

◎NHK学園通信講座「伝える力〜福祉・介護篇〜」が好評!
3ヵ月であなたもコミュニケーションの達人に。DVDには講義とケース別対応(例:カンファレンス場面)が盛り沢山!
URL: http://www.n-gaku.jp/life/course/7Q2.html

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「新連載「考えるヒント」のはじまり!」(第355話)
URL: http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro

◎中央法規 月刊ケアマネジャー4月号 高室流 考えるヒント
「「はじめ」のヒント」(Vol.1)


◇ 編集後記 ◇

 ようやく4月になり、桜前線がいっきに北上し、今週はお花見列島です。みなさんは、お花見をされましたか?先週、参加した在宅療養支援診療所連絡会の全国大会はとても学びの多い機会でした。病院医と在宅医の違いを知り、これからは「治す医療から支える医療」へのパラダイムシフトが進むことなどを学びました。今年度は積極的に学ぶ場にも足を運びたいと思っています!(^^)!〈ムロ〉

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編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

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