ケアタウン総合研究所
バックナンバー

ケアタウンメルマガ∞元気いっぱい
第397号
2014/02/06(Thu)
http://m.caretown.com/

→ケアタウンからのご案内←
ユーキャン「高室式ケアプラン書き方トレーニング」が好評!
3ヵ月で利用者の「その人らしさに着目したケアプラン」が書ける技術をモノにできる!

▼今週の目次▼
[1] 最新業界ニュース
[2] ムロさんの疑問 「明日、ママがいない」
[3] 今週の「3つのチャレンジ」
[4] 全国の研修会場の声
[5] 今週の「連載」
[6] 編集後記

〜〜〜〜〜〜〜

■ 最新業界ニュース

1.医療・介護で一括法案 2月初旬に閣議決定へ

 自民党の「社会保障制度に関する特命委員会・厚生労働部会合同会議」は29日、今国会に提出する医療・介護制度改正一括法案について大筋了承した。「地域包括ケアを推進する」という名目の下、一括法案として国会に提出することも了解されたかたち。2月7日にも閣議決定の予定だ。一括法案の正式名称は、「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案」。予算関連法案として年度内の成立を目指す。29日に開かれた合同会議では、法案要綱や法案が示された。

2.“認知症カフェ”を増やそう 市民団体・都内でフォーラム

 国の認知症施策でも推進されている「認知症カフェ」を増やそうと、市民団体などが実行委員会を作り26日、都内で認知症カフェフォーラムを開催した。認知症カフェの運営団体による実践報告や、認知症カフェの役割や意義を話し合うパネルディスカッションが行われた。認知症カフェは、認知症の人や家族だけでなく、地域住民や専門職など誰もが気軽に参加し、交流できるのが特徴だ。1997年に始まったオランダのアルツハイマーカフェが発祥で、既に200カ所あるという。月1回、専門職によるレクチャーや参加者同士のディスカッションなどを2時間ほど実施し、仲間づくりや認知症の理解を深める場として定着している。

---------------
最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載しています。シルバー新報 ウェブサイト(PC専用)→ http://www.silver-news.com/
---------------

■ ムロさんの疑問
ドラマ「明日、ママがいない」

 いま、このドラマが一部で問題視され、その流れでスポンサーがすべて降りるという異常な状況となっています。これほど極端な流れは過去にあったでしょうか?そして、世間の人々も「いかがなものか?」と異端視する向きがあります。気がかりなのは、ドラマ自体を見ることもなく「問題みたいだね」「やめたほうがいいんじゃ?」と決めつけることです。実は福祉関係者にもいます。

 このドラマは天才子役といわれる芦田愛菜ちゃん主演です。舞台は児童養護施設に暮らす5歳〜15歳までの少女たちが主人公。問題視されたのは、古い洋館のような児童養護施設と暴言を振るう施設長の振る舞いや生活ぶり、そして彼女たちのニックネームです。コインロッカーに遺棄された「ロッカー」、貧乏な家庭から預けられたから「ボンビ」そして赤ちゃんポストに置き去りにされた愛菜ちゃんは「ポスト」。この「ポスト」の呼称がとりわけ問題視され、スポンサー降板の流れとなりました。

 児童養護施設の描き方が「ちょっとありえない」風なので文句をつけたい気持ちもわからないではありません。もう少しちがった設定もあったでしょう。脚本監修者は、これまで高校での教師と生徒の恋愛や知的障がい者を扱って物議をかもし視聴率を取ったこともあるので、「またか!?」とメディアではいぶかる向きもあります。

 しかし、中味はどうでしょう。彼女たちはさまざまなタイプの里親のところに「お試し」で数日間の家庭体験をします。気に入られるためにいい子どもを演じるさまは痛いほどです。そして里親となる夫婦たちが抱える、子を持てない葛藤。ドラマを通して、彼女たちが親から捨てられた生々しい現実(ネグレクト、家庭内虐待、借金など)と悲しみ、そして、どれほど親の愛情を求め、どれほど親の愛情が必要かが、子ども目線でかなりうまく描かれています。

 芦田愛菜のセリフ「親に捨てられる前に、こっちから親を捨てたんだ」を聞いて「そういう考え方ができていれば、私もすこしちがっていたな、賢いなって思いました」と語る施設出身の人がいます。そして昨日の全国紙に「私は児童養護施設出身で里親で育った経験もあります。私は『親が子を選ぶのではなく、子が親を選べる社会に』などのセリフに共感しました。」とありました。

 誤解や偏見、人権侵害につながらない配慮は当然必要です。しかし、時にはフィクションを通じて「真実を描く」ことができることも事実です。
 人の評価でなく「自分の目で確かめる」姿勢こそ大切です。


■ 今週の「3つのチャレンジ」
八戸圏域定住自立圏高齢者福祉合同研修「ケアプラン自己点検・事業所点検」

1.地名・距離・時間など具体的に表記する
2.下書きを書いてからパソコンで清書する
3.支援という用語は使わない
(T.Tさん ケアマネ歴6年 女性)

【ムロさんのコメント】
 ケアプランは「支援します」という言葉のオンパレード。ところが「で、何をやってくれるの?何をやればいいの?」がさっぱりわからない。支援に関わる言葉(例:説明、助言、見守り、声がけ等)だけで30種類はあります。それらを使い分けることで、ケアチームの支援の内容が具体的になります。


■ 全国の研修会場の声
神戸市市民大学施設職員研修「自分育てとセルフ・マネジメント」

「マイナスのストレスをプラスに変えることができる。時には自分を却下天敵に見るのも大切。良い事も悪い事も自分にとって意味がある。仕事をしている自分を演じること。普段の自分を分けて考えることの大切さがわかりました」(Y.Yさん 障害施設 支援員歴3年)

【ムロさんのコメント】
 ストレスにも、自分のがんばりのきっかけになる「善玉ストレス」もあれば、後ろ向きで意欲減退になる「悪玉ストレス」があります。なぜネガティブになるか、それをじっくりと考えると自分の考え方の傾向や意外なヒントが見つかるかも。人生に意味づけをするのはあなた自身。自分なりの意味が見い出せば、苦労も「糧(かて)」になります。

〜〜〜〜〜〜〜

★今週の「連載」

◎中央法規『けあサポ』ブログ(研修写真も多数掲載!)
今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」は「講演:「60歳からの人生設計」」(第347話)
URL(PC専用): http://www.caresapo.jp/fukushi/blog/

◎中央法規 月刊ケアマネジャー1月号 高室流"自分育て"の学び術
「事例検討会で学ぶ【事例提出者編】」(Vol.10)


◇ 編集後記 ◇

 今回のコラムは旬のテーマを取り上げました。このドラマを見ている福祉関係者の少なさが気になります。昨日は100人中10人ほど。福祉関係者として児童養護施設がどのように描かれているのかに関心を持つべきではないでしょうか?。いまは録画もできます。ぜひともご覧になり、ご自分なりの判断・知見を持つことです。これも、ひとつの「自分育て」なのです。<(_ _)>〈ムロ〉

Facebook
個人:http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro
ケアタウン総合研究所:http://www.facebook.com/caretown.jp

■ 全てのお問い合わせはこちらまで→ info@caretown.com
■ ご感想はこちらまで→ koe@caretown.com
■ 購読申込→ m@caretown.com
■ 配信停止→ mag@caretown.com
■ 東京スクール申し込み→ i@caretown.com

編集及び発行責任者:S.Takamuro
提供:ケアタウン総合研究所( http://m.caretown.com/ )

戻る
↑ページの一番上へ↑
(C)ケアタウン総合研究所